(四)-3(了)
その声の直後、もう一回銃声が鳴り響いた。悦子の左隣にいた美代子が撃たれた。
「美代子!」
悦子は大声で叫んだ。
「お前のおかげでテロリストの情報が取れた。どうだ、このままスパイとして俺たちに協力しないか」
悦子はしばらく黙っていたが、「クソくらえだ」と強い光に向かって言うと、同時に小銃をフルオートにして銃口を光に向けて撃った。
直後、相手からの銃声も聞こえた。同時に悦子は額をハンマーのような物で強く殴られる感覚を覚え、そのまま後ろにのけぞるように倒れた。体に力が入らず、壁にもたれかかったまま地面に膝から地面にへたり込んだ。そして強い光が急速に小さくすぼんでいくと、やがて見えなくなった。
(了)
光に向かって 【い-14】文学フリマ京都_筑紫榛名 @HarunaTsukushi
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