出だしで危機を予感し、それまでの自分の後回しにしてきたことを想い出し、そして絶望の瞬間が起こる。しかし、意識を取り戻したその人物へ、今度こそ変化の意志が宿る。読み手にこのままでいいのかと迫る思いが溢れた、自己克服を訴えかける話です。心を改める作品でした。彼は成し遂げたことでも、後悔の数々でもなく、やりたいことがあるんだと自身に言い聞かせるところに本当の思い入れが感じられました。この人物の未来が気になる終わり方だったと思います。まさにゼンリョクと言う言葉に、彼の気持ちの全てが現れているふうに思いました。
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