この秘密、隠し通せないくらい心が溢れ出す

心の機微を描作家さんは、数いらしゃいますが。この方の筆致は本当にすごいと思っていて。リスペクトというか、書こうと思って書けるもんじゃないんですけどね。

今回も、期待を全く裏切りません。女子の片想いを高校生から社会人になってなお、ただひたむきに。キラキラさせながら、胸を鷲づかみにする心情を、光彩豊に描かれています。

そう。
いわゆる、生徒が先生に向けた、いわゆる禁断の片想い。

でも、先生の方に視点を向けると。
どれだけの覚悟で、同窓会を欠席したのか。
ずっと、この秘密を持っていくつもりだったのか、とか。色々考えてしまいます。
そういう意味で、二重に胸が掴まれる本作。

この二人を見守って、応援していただきたいですね。

隠し通せないくらい、心が溢れ出す
そんな読了の瞬間を、ぜひ味わって欲しいと思います。