森閑とした深夜の山中にて廃墟の杜に巣食うモノは

真夜中の肝試しに友達と出かけた。
羽目を外して悪戯をしてもまだ許されると

そう信じていた あの頃。

話題に上った心霊スポットは、山の中の
廃神社。噂によれば狐の霊が出るとか、
化かされるとか。多分、稲荷神社か何か
なのだろう。

 森閑とした森の中で。

お約束とばかりにターゲットを定めて皆で
脅かす。何も出ないのだから、これぐらは
しておかなければ。来た甲斐がない。
ターゲットになった友達は予想通りの反応
軽く盛り上がって、そして帰る。

          その背後には…。

決して、心霊スポットと謂れる場所には
行ってはいけない。何人だろうが同じ事。
ましてや、真夜中の 廃神社 など。


物語の顛末には敢えて触れない。それは
これから読む者の不況を買うからでは
なく、正しくその 解釈 が伝わらない
可能性が途轍もなく 恐ろしい から。


化かされる など、生優しい。