たった400字とは思えないクオリティー
『Secret garden』は、その名の通り、秘密に包まれた庭園のような小説である。美しい花々が咲き誇るその庭には、死という名の肥料が隠されている。この作品は、美しさとその裏に潜む残酷さという二面性を巧みに描き出し、読者を一瞬でその虜にする。主人公の女性が犯したとされる行為とその動機の明かされ方は、緊張感と興味を一気に引き上げる。美と恐怖が交錯する独特の世界観を持つこの作品は、読者に深い印象を残すだろう。
このお話の中では一瞬なのに、考察でどういう事だったのかを考えていると時間がどんどん過ぎていく。この物語自体は、桜の花弁が満開に咲き誇っている時と同じくらい短い筈なのに。鮮麗された情景描写と、思いをはせるような細かな文体。この作者さんは伸びる!そんなことを感じさせる400文字でした。
本作は短編です。短い時間で読み終わります。でも読み終えて気付くのです。この語りの背後に潜む、長い時間の物語に。それは決して偶然ではなく、全てが計算されて結末へとたどり着きます。恐ろしく思う小説です。物語の内容も、技巧でも。
400文字なのに長編を見終わったかのような。もしかしたらあの人も?とか余計な見方もしてしまう。そしてその光景は悍ましくも美しくあるだろう……。
物語に登場する女性は恐ろしいですが、彼女美しさや花の美しさが伝わって来るようでした。サクッと読めるので、お勧めです!!
どんな秘密なのかと見てみたら驚愕です!女性の淡々とした告白、そしてピンク色の花しか咲かない庭……一体どんな秘密が隠されているのかは是非読んで確かめてみてください!きっとゾクリと驚くこと間違いないでしょう!
桜をはじめとして様々な花が咲く季節……春。 色とりどりの花が咲くはずのその庭には、ただ一色の花しか咲いていなかった。 その花を咲かせた女主人の告白とは……。 淡々とした描写が、さらに怖さを引き立たせます。