Episode 08 チカノオヘヤ。


千佳ちか、あくまで普通、いつも通りにね」


 と、可奈かなが言う。……察してくれたの。もうすぐ梨花のお家だから。



 昨日のこと。


 それは、僕に衝撃を与えた。


 きっと梨花りかは、もっと、それ以上の衝撃だったのだろう。――これまで普通に日常生活に於いて、何の疑いもなくママと呼んでいた人が……ママではなく、おばさんと呼んでいた人が実のママ。……それも、僕のお母さん。


 そして梨花は、微笑んで迎えてくれた。僕と可奈、これからも変わりなくお友達。その中で目覚めゆく、梨花とお友達から姉妹になってゆく道程。――あの日、僕は、『僕のお父さんはどんな人なの?』と、聞いたことがあった。僕はただ、お父さんのことを知りたいだけだった。梨花のパパが、僕のパパ。実の……血の繋がったパパ。


 でも、まだ時間はかかりそうだ。僕が受け入れるまでには。パパは、やはりティムさんだから。せっかく巡り会えたのに、まだ早すぎるような気がする実のパパの登場……



 そこから始まる、僕の新章。


 カタカタカタ……と、お家にお部屋に帰ってからの執筆。今日は遂に二十二日。令和二年の二月二十二日。その時間に合わせた、タイマー機能を使用して、二十二時二十二分に公開されるようにセットした。そのエピソードは、五話から十話までのエピソードで、


「来てる」

 と一言、心の声が漏れたの。誰もいない一人のお部屋で、PVは増えているけれど、


「付いちゃった」

 と、お星様。それにコメントまで、そっと書き込まれていた。


 いずれも初めてのこと。嬉しさが込み上げる。そして書く……打ち込む。感謝の言葉をコメントに返信して。そして書く。――とっても楽しい執筆の日々となりそうだから。


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新解釈ならではの、チカノオヘヤから広がる世界。 大創 淳 @jun-0824

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