面白いです! 巨大な人型ロボットが戦うSF戦記の傑作

 物語の中心になる人物は2人。
 非常に優秀なパイロットで好戦的な反面、情に流されやすく軍人としては余りにも甘すぎる御堂咲耶。
 冷静沈着で合理的、軍人として極めて優秀、そしてある事情を隠し持つ入鹿玲。

 2人それぞれの言動を軸に、国内外で巻き起こる陰謀や戦乱が語られていきます。
 他の登場人物達も皆個性的で魅力です。世界観はしっかりしており、物語の展開も重厚で且つ文章は読みやすく、飽きる事がありません。
 
 戦場の主力は巨大な人型ロボットとなっており、戦闘シーンは迫力満点でそれだけでも一読の価値があります。

 善性に基づく行動が必ずしも正しい行いにはならない。それどころか明らかな誤りにもなってしまう。そんな軍や戦争における現実も描かれ、考えさせられます。
 SF戦記の傑作です。