何故最初の一杯はビールなのかという話

和尚

第1話


 読んでくださってありがとうございます。和尚と申します。

 カクヨムさんの創作フェスが始まりました。新年がはじまったということで、今回のお題は「スタート」とのことですね。


 いや、スタートというお題ならもっと他にあっただろうと思われた方、僕もそう思います。なるほど、これがカテゴリエラーというやつなのではないでしょうか。

 まぁそんな書き始めからスタートというお題にも関わらず、スタートに失敗していそうですが深い考えは全くありません。


 お題、スタートか、新年も始まったし仕事も始まったなぁ。

 新年会に懇親会がいくつか話が来てるな……そんなことより書いたり読んだりしたいな。そう言えば飲み会ってスタートは『とりあえず生』とかあるよね。

 昔そう言えば近いこと書いたなぁ、と思ってエッセイにしてみました。



 さて、こんな事を書きながらにして、僕はほぼ下戸です。

 というか下戸だからこそ、死活問題的にこの疑問に至るのです。


 学生の初めの時や、社会人の最初の頃は、


「みんな乾杯は生でいいよね!」


 に抵抗できない流される自分がいました。

 そして、飲めない分、食べることや知り合いを増やすことでしか元が取れないというのに、このビールが大体ジョッキで来るんですよね。


 生中という奴です。


 こいつにより、初手で炭酸でお腹を膨らまされた挙句に、少ない酒の容量を苦手な味で消費するというコンボを食らっていました。

 おっさんになったら美味しいと感じるようになる? そんな事を思っていた時期もありましたね。全然そんなことないです。


 ちなみに今ではそれなりに偉くなったので、強い意志で烏龍茶でもカシスオレンジでも良いんですけどね。

 強制なんてとんでもない、飲みたければ飲んで、飲みたくなければ飲まなければいいんです。

(居酒屋で作る側だった時、大人数の一杯目がカクテルだと少し面倒だった経験があるせいで、カクテル頼みづらくて緑茶ハイとかになるんですけど)


 さて、そんな最初は生、いつ誰が何の目的で作り上げた習慣なのか、ちょっと気になります。バレンタインがチョコレート会社の戦略(諸説あります)であったように、最初は生ビール、にも何か理由があるはずです(偏見)。



 まずはググってみます。出てきました。

 初手でWikipediaに「とりあえずビール」が出てくるあたりに情報社会の凄味を感じます。


『とりあえずビールは、日本の宴会で見られる慣用句。「とりビー」と略称される。1955年(昭和30年)ごろからの高度経済成長に伴ってビールという飲み物が大衆化し、一般庶民へ浸透した。それまで良く飲まれていた燗酒に比べて短時間で供されることが受け、「宴会の席における最初の一杯」という意味合いを込めて、「とりあえずビール」という言い回しが用いられるようになった』


 なるほどなるほど。

 「とりビー」??


 全く聞いたことないけど。僕が飲み慣れていないだけ? 謎が増える。

 ちょっとアンサイクロペディアと間違えたかと疑いました笑

 ちなみに調べると、そっちはそっちで存在していますね、ネットの世界の積み重ねはすごい。」


『とりあえずビール(Toriaezu Beer)とは、日本最大のビールメーカーであり、その主力製品の商品名でもある。10秒に1度売れている。』


 こっちの方がそれっぽいの何なん?w



 気を取り直して、Wikipediaの出典を見てみましょうそうしましょう。


『居酒屋に入っておしぼりをもらうなり、「とりあえずビール!」と言ってしまうことはありませんか? いわゆる「とりビー(死語?)」というヤツですが…………』


 なるほど、死語?らしいですね。

 昔そういうのがあったのかな、と、どうでもいいと分かってるのに「とりビー」でもググってみる。福山雅治さんの歌が出てきました。僕が知らなかっただけの模様。


 せっかくだからと記事を読み進めます。

 最初はビールの国もあればそうでない国もありますね、と。


『■居酒屋がありません(シリア/30代前半/男性)

 ■母国に居酒屋はないです(中国/20代後半/女性)』


 こういう蛇足に気を取られるからネットの波から抜け出せないんですよね笑

 でも中国は、日本に中華の居酒屋が沢山あるから意外。

 ネットだけでもあるのか無いのかわからないので、ここは友人(中国から帰化)に聞いてみます。


『僕:凄いどうでもいい好奇心の質問なんだけど、中国って居酒屋という店、文化が無いらしいって本当?』


『友人:本当だね』


『僕:へー、そうなんだ、意外』


『友人:中国は専門店ってイメージが強くて、焼肉店とかしゃぶしゃぶ店とか、四川料理とかの店だね。お酒も勿論出るから居酒屋みたいなものではあるけど』


 へー! へー!

 Googleさんも凄いけど、やはりオフラインも大事だよね(足は一歩も使ってない上にメッセージのやりとりですけれどもw)


 また違う道にそれました。


 そもそもビールっていつから日本にあるものなんですかね?

 少なくとも時代劇には出てこないからその後だと思いますが。


 日本のビールの歴史


『昔は日本人がよく飲むアルコールと言えば日本酒で、特に熱燗で楽しむことがポピュラーでした。』

『当然、乾杯時もビールよりも日本酒。』


 ……日本酒??


『しかし、昭和30年の高度経済成長に伴いビールが庶民の飲み物として浸透し、日本酒需要よりも大きくなってきたのです。』


 なるほど、とりあえず日本酒で乾杯とか無理、今の時代で良かった。



 とりあえずビールは、誰かの戦略というより、純粋にビール業界の頑張りと、居酒屋側の混乱せずに早く出せるというのと、早くみんなで一斉に同じものを飲みたいが合わさった結果のようですね。

 確かにそう考えると、ビール強いですね。


 ①流れ作業で早く提供できるので店も楽

 ②絶対と言っていいほどどの店にもある

 ③幹事が楽

 ④アルコール度数が少ない


 昔の日本酒よりはマシかぁ、になってきた自分がいます。

 それにしても、今後、より簡単に早くドリンク出せてってなったら注文バラバラでも良くなって、とりあえずビールなんて無くなるかなって思ってたけど。


 ③の幹事が楽、の部分には、『みんな一緒』という意味が大きいですね。

 ①だけ解決されても、②と④に加えて、ビールを超える知名度と味のドリンクが出てこない限りは、とりあえずビール、は変わらないのかなぁ。

 ビール業界の積み重ねですね。CMも沢山あるし。


 ということで『とりあえず生』の理由には納得しました。


 さて、このエッセイはどこに向かうのでしょうか?


 何事もスタートは大事と言いますが、ゴールの設定も大事だということが身にしみますね笑


 迷ってる間にとりあえずやった方が良いよっていうのも真理なのですが。

 その前にゴールとか方向の設定は大事ですよね。テーマと言うか。


 あくまで僕はそうだよってだけなのですけど。

 小説を書く時もそうですし、仕事をする時も、何だかんだでゴールや完結を設定して、そこに向かって進んでいくんですよね。


 この塩梅あんばいが難しいところで、ゴールはそれなりにちゃんと決めておかなければブレブレになってしまいますが、過程を決めすぎるといつまで経っても始められないのです。

 なので迷子にはならないように方向は決めてからまずやろう、なんだなと思ったり。


 ということで、こんな取り留めもないエッセイをここまで読んでくださった方が、今年も良きスタートを切れて、良いゴールに向かえることを祈っております。


 お読み頂きありがとうございました。

 ※ちゃんと連載も書きます。ふたぼくもどうぞよろしくお願いします。

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