さまざまなキャラクターの生き様が見れる物語。
「二番目な僕と一番の彼女」の後日譚ということで、キャラクターも馴染み深い子たちが登場します。
まだ青臭さの残る彼らの青春は、時にほろ苦く、時に甘酸っぱいものです。
けれど、迷いながらも進み続けていく彼らの強さに、いつの間にか応援したくなっていました。
誰もが主人公になれる。
登場人物一人一人のそんな部分を、色鮮やかに描いた作品です。
光が照らす場所には、影も落ちている。
しかし、誰かが影の中に居るのなら、手を引いて光の元へと連れて行く。
そんな存在が、傍にいる幸せ。
絆と友情と恋と愛。
全てをこの物語で見ることができます。
青春というサイダーに浮かんだ泡を、ぜひ覗いてみてください。
彼らの生き様に、きっと心動かされることでしょう。
前作「二番目な僕と一番の彼女」の主人公を始めとして彼らを取り巻く周りの人物達の群像劇が序章に続き始まりました。
視点が変われば同じ出来事も違う印象になりますし、合わされば広がりも深みもある物語になりますが、作者はその実力を備えた筆力で魅力的な群像を描いて読む者を惹き込ませていきます。
彼らの行動の裏では合間では何が起きていたのか、ピースを埋めるかのようでもあり二次創作のようでもあり、前作のファンなら必ず楽しめると思います。
前作は4章で終わり、今回の区切りも(交響曲などで使用される4つまでが普通の)楽章単位ですが、どう続くのか期待しています。