第29話 大晦日じゃないか

 私のような人間の特徴。

 普段は眠れないのに、寒くなるとスイッチが切れたように動けなくなる。

 冬眠、冬籠りですね。

 今月の通院の際、必ず聞かれる「睡眠はどうですか? 眠れていますか?」という質問に「そうですね、時間は増えています。眠れなくても布団の中で過ごす時間が長いです」と答えました。

「ああ、最近来る人はみんなそうだねえ。冬眠期だねえ」

 と先生。

「そうですねえ」

 と私。

 色々と集中力が続かないのですよ。ひとつのことを続けてできない。

「好きなこと」であるはずの趣味にしてもそう。

 生きづれぇっす。


 さて、そんな冬ですが、先日雑誌GOTO PAPERの創刊パーティに参加するためにフェリーに約四時間揺られて五島市福江島の富江町へ行ってきました。

 集まったのは編集者と取材対象として雑誌に掲載された人たち。

 私以外、みなさんキラッキラしていましたね。見た目は地味でも。

 ちょっと刺激を受けすぎて、当日の夜は頭がプスプス鳴っていました。

 今でも雑誌のページを捲るとプスプス聞こえます。

 大手飲料メーカーの開発部門で活躍されていた人、久谷で焼物を学んだ人、船旅業界で世界を六周した人。色々な人が五島を自分の今後の人生で「最良の地」として選択して周りを巻き込みながら歩いている。

 一方私は、パーティーの時の挨拶でも話したのですが「自分が楽でいられる場所として、余生を送る場所として選んだ」と、もう何もやる気出ないよアピールしたのですが、それでも「次号はもっと関わるよ」とやる気を見せてみたり。どっちやねん、です。


 辛いことが多かった今年一年の中で、この雑誌に出会えたのは最大の幸運でした。

 来年は大きな変化が起きる年です。

 春から二人暮らしになりますからね。

 会社よ、早くお家を探しておくれよ。


 2024年の最終日、最終話でもこの味気なさでしたが、また完結にしておきます。

 とりあえず2025年も続けて書きますね。更新頻度はどうなるかわかりませんが。

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特定有人国境離島地域に暮らす2024 西野ゆう @ukizm

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