もう一つの人格、それは疾患か悪魔か……

主人公は精神疾患である離人症性障害を診断された忍夜景。
その疾患により、自身が自身で無いような感覚に陥ることがしばしば。
精神科に通い、友人の助けもありどうにか日常生活を送ることが出来ている。
そんな中怪しげな人物と出会い、ヴィランという薬を渡される。
タイトルにもあるこのヴィランを服用すると……


登場人物の描写の随所にミステリアスな雰囲気が散りばめられています。
離人症の他、悪魔や統合失調症、美少女転校生などの物語のカギとなりそうな存在もあり次はどうなるんだろうとハラハラします。

カテゴリは現代ファンタジー。どこまでが現実にあり得る描写なのか、ファンタジーな要素なのか不思議な感覚にも見舞われました。

一見難しそうな設定に見えますが、読んでいくと医学知識や悪魔の一般認識など知らなくても内容は理解できます。
文章も柔らかい印象を受けるので読みやすかったです。

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