第15話 男子高校生、期待する
――数日後。
雷斗は学校の屋上に寝っ転がり、青空を眺めながら、唯奈の実家での出来事を振り返っていた。
あの後、厳仁斎からいろいろ話を聞いたところ、召魔術が使えるのは女美一族だけではないらしい。
そして、召魔術が使える一族が集まって行われる戦いもあるとか。
女美家の代表として戦うことを提案され、答えは保留にしているが、他の召魔術を知る機会になりそうなので、受けるつもりで入る。
(ただ、他にも調べたいことはあるんだよな)
ネズセンが持っていた魔道具の出所も気になるし、他にも魔力の気配もあったりする。
そのため、この世界には召魔術だけではなく、他にも魔法的なものが存在していることが考えられるので、それらについて調べたい気持ちもある。
(まぁ、そもそも、その戦いとやらが、いつなのか知らんけど)
そのとき、空に流れ星のような銀色の軌跡が走った。
雷斗は驚いて体を起こす。
その軌跡を描いた物体は近くの山に落ちたようだった。
(なんだ今の見に行ってみようか)
雷斗は【瞬間移動】を使って、山まで一瞬で移動する。
山に降り立ち、雷斗は驚く。
目の前に、木々をなぎ倒し、煙が立ち上る銀色の円盤があったからだ。
誰が見ても、それはUFOだった。
(おいおい、魔法だけじゃないのか)
UFOのハッチが開いて、中から現れたのは、これまたステレオタイプな銀色の宇宙人だった。頭部が肥大し、大きな瞳が黒光りしている。
「*%&$#""*+」
何か伝えたいことがあるようだが、言っている意味が分からない。
「俺の言っていることわかりますか?」
雷斗は友好的に振舞おうとした。
が、宇宙人側が光線銃めいたものを持ち出し、光線をライトに向かって放った。
「おっと、危ない」
雷斗はその光線をやすやすとかわし、宇宙人たちを改めて観察する。
宇宙人たちは、避けられたことが意外そうに驚いている。
雷斗は不敵に笑う。
こっちの世界に戻ってきて、退屈になると思っていたが、そんなことはないらしい。
(……とりあえず、わからせておくか)
雷斗は構え、魔法を発動した。
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ここまでお読みいただきありがとうございます!
本作品はこの回にて最終回になります。
最後までお読みいただきありがとうございました!
異世界帰りの光の勇者、落ちこぼれ召魔師の使い魔となり、異世界仕込みの魔法とスキルで無双する! 三口三大 @mi_gu_chi
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