第6話 ご利用は計画的に
株式会社ホシフル「そこに星はいるんかい」がキャッチフレーズのはた目には何をしているか分からない会社だ。
ある仮想空間で商品に評価を与えるという名目のコミュニケーションツールとして星を提供している。
ホシフルの星が多ければ商品がランキング上位にあがり顧客の目に留まるため仮想空間で店を開いている人間にはこの上ない魅力的なものである。
俺は店を始めるにあたりどうやって目立つかを調べたときに店を認知してもらうのにはやはりホシフルが提供する星が必須だと再確認した。
星は無償で提供してくれるらしい。怪しいと思ったが後でお金を請求されたりすることもなく規約を守れば大丈夫だとネットには書いてあった。
規約もモラルとマナーを守れくらいしか書いていない。
星をもらうにはいろいろあるが大抵は次の二通りだ。
まずは一般の顧客に商品を買ってもらい評価をしてもらう通常営業だ。ただ評価基準が高いのか星をくれない事も多いらしい。
もう一つは商売敵の商品を買って評価をしお返しに自分の店の商品を買ってもらい評価をもらう、いわゆる相互協力するという手である。これはもちろん合法だがこちらも必ずしも評価をくれるとは限らないが返ってくる確率は高いという話であった。
この繰り返しをやっているうちに面白いように星の数が増えていったので俺は有頂天になってしまう。
そしてとうとう俺は魔が差した。
星を配れば返してくれるのだから商品を買わずに星を配っても星が戻ってくるかもしれないと試しにやってみたら星が返ってきたのだ。
なんだ大丈夫じゃないか、それなら買わないでどんどんつけていけばこちらにはメリットしかない。ちょろいぜ。
しかし、悪事ネットを走る。
すぐにバレた。
見つけたのはAIだった。
ホシフルの管理会社、AIフルに見つかってしまったのだ。
情け容赦なく俺は追放された。
少しくらい温情をかけてくれてもいいじゃないか。
俺は心の中で叫んだ。
そこに
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この物語はフィクションです。
登場する団体名は実在する会社とは全く関係ございません。
星屑を集めて夜空を見上げたら天使が見えた 日間田葉(ひまだ よう) @himadayo
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