果たしてその使い道は……。


……先ず、まっすぐ読んで思ったのは「娘(子)を想う親の無償の愛」のお話だった。そして最後の行で目が留まる。そして次にもう一度読み返しているうちに、これは『親』が魔女に願った話なのかと疑問が湧いた。

 何故ならこの『娘』にルビはない。

 そして『私』は救って、救われた。……いや、逆だ。魔女に『私』が救われ『娘』を救った……。

 そうして読み直すと、この短いお話の底が見えなくなり始める。

 三人しか登場しない、言葉の少ないお話なのに、読んでは意味を考えて……。


 短編と言う短い文章の中で、良くぞここまで煮詰めたお話です。

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