行列(抄訳)
ねくたりん
行列 (抄訳)
私に葦笛をおくれ、そして歌っておくれ。
なぜなら歌うことは生存の秘訣であるから。
葦笛の響きは残り続けるよ、
存在が滅びた後も。
君は私のように、
屋敷を捨てて森を住み家にしたか?
小川の流れを追いかけて岩山に登ったか?
香水を浴びて、光で(自分の身体を)乾かしたか?
そして夜明けにはエーテルでできた杯で葡萄酒を飲んだか?
私に葦笛をおくれ、そして歌っておくれ。
なぜなら歌うことは最良の祈りであるから。
葦笛の響きは残り続けるよ、
命が尽きた後も。
君は私のように、
昼間は房が黄金のシャンデリアのようにぶら下がった
葡萄の蔓の間に腰を下ろしたか?
そして夜には、未来のことは避けて、過ぎ去ったことは忘れて、
草を敷いて虚空を身にまとったか?
私に葦笛をおくれ、そして歌っておくれ。
なぜなら歌うことは心の誠意であるから。
葦笛の響きは残り続けるよ、
罪科が滅ぼされた後も。
私に葦笛をおくれ、そして歌っておくれ。
病や薬だなんて忘れてしまえ。
人間は、水で書かれた数行(の文字列)にすぎないのだから。
行列(抄訳) ねくたりん @Nektarin
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