対魔導将軍・初戦
軍師を止めて、王を生存させるためには短時間で魔導将軍か軍師を殺害する必要がある、勿論軍師を殺害するのはこちらの戦略面での損害になる為無しだ。
本来のストーリーなら中盤までちょこちょこ出てきてプレイヤーのヘイトを買いまくる魔導将軍を排除する方向性で行く。
「勇者が何だってんですかァー?」
魔導将軍がこちらの方まで来て、妙に甲高い声でわめく。
魔導将軍の戦闘方法はその名の通り魔術、特に洗脳魔術、戦闘中においては、混乱の上位互換の効果を持つ洗脳魔術だが、戦闘アニメーションから察するに光により自意識を奪い洗脳してくるタイプである、つまり、光と魔導将軍の動きに注意しておけばそこまで怖い相手でもない。
「
そもそも魔導将軍は戦闘能力自体そこまで高くない、総戦力自体は800程度だった筈である。
そっこうで片を付ければ良いだけの話である。
魔力剣を飛ばし、護衛の近衛兵の大半を蹴散らす。
総戦力の差と言う数字の暴力である。
そのまま長剣を構え踏み出し、逆袈裟に魔導将軍めがけて振るう。
どうやら、ソードキャスターと言うのは通常の剣の扱いにもたけているようだ。
鋭い風切音と同時に何かを切り飛ばした手ごたえを感じる。
「このォー!勇者なんて子供だましみたいな前のくせにぃー!」
切り飛ばしたのは魔導将軍の右腕で、杖も同時に弾き飛ばしたため、魔術による攻撃は出来なくなったはずだ。
だが、シナリオ上での魔導将軍は非常に狡猾な男である、伊達に細長いシルエットにちょび髭と言うキャラデザインをしていない。
おそらくだが、今回の西の砦への侵攻はゲームと同じ勇者の能力の確認が一つ、出来るならば王の殺害。
そしてあわよくば勇者の洗脳。
はなから自分が勇者を殺害できるなんて考えていないのだこの男は。
そして、洗狡猾キャラの例に漏れず、この魔導将軍は、身代わりだ。
そもそも魔導将軍本人が前線に立つと言う事自体がおかしいのだが、数少ない魔導将軍が戦場に出てきている場面が、この西の砦防衛戦である。
ストーリー上では後で本人の口から語ってくれるので間違いない。
勇者の洗脳を身代わりの魔術で成功させるには不安があったと言う点で近くの林の中に隠れ潜んでいるのだ。
とグダグダ言っているが、もう本当の魔導将軍は見つけている、速攻で決めよう
「
魔力剣を放ち、追う様に駆け、着弾するのと同時に剣を袈裟に振るう。
「くっ!気づかれていましたかァ!ならばァ!次の策デス!やりなさい!影よ!」
背後で魔力の高まりを感じる。
「くそっ自爆かよ」
直撃しても即死こそしないだろうが、ダメージを受け身体が鈍るのは困る。
「
振り返り、手にした剣を振り下ろす、肉を断つ感触。
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