本来の勇者ではありません
涼風小鳥
召喚されました
石造りの部屋、目の前には豪奢なマントを羽織手には錫杖をもった立派な髭の男 性、そして床にはプレイしていたゲームで散々見てきた勇者召喚の魔法陣。
VRゲームから召喚されると言うのは散々ネット小説でも読んできたが、まさかレトロゲーをプレイしていて召喚されるとは思ってもみなかった。
オフラインのレトロゲーだがガチャ要素として異世界から勇者を呼び出して戦うと言うSLGの世界に召喚されるとは思っても見なかった。
この世界でのステータスは非常にシンプルだが大量のマスクデータがある、マスクデータは基本確認できないのでほおっておく。
いつの間にか胸元に提げられていたドックタグを確認する。
そこには
総戦力4800』
と書かれていた。
レアリティはゲーム通りなら最高ランクの☆5、だがその後に続く
HPは勿論体力、ATKは攻撃力でE~Sまでの6段階の表記しかない。
CとBと言う事はバランス型か、表示されいないスキルに何かある場合が大半だ。
総戦力は今一つよくわかっていない計算で出される数字で、おおよその強さをあらわしている、本当に戦闘力としか言いようのない数字だ。
4800と言うのはゲーム内の初期値では一部を除きトップクラスである。
プレイアブル化するモブ兵士で約30、プレイアブル化しない兵士だとおよそ5
総戦力だけで見れば、一騎当千クラスである。
「さて、いろいろかんがえていたようだがいいかね?私の名前はエルメリッヒ三世、この国の王で、君を召喚した者だ」
エルメリッヒ王はゲームでも召喚された主人公が仕える事になる王で、基本的にはとても前任の王であり、戦闘指揮に知略で悪扱いされる帝国と知略で渡り合う天才タイプの王様である。
つまりごくごく一般人の俺が隠し通せる訳もないので知ってる事情や情報や境遇は基本的に全部げろっちゃいましょう。
「なるほど、君の知るこちらの状況などは後で軍師も含めて詳しく聞くとして……ゲ
だが言えるわけがない。ゲームキャラとして気投票上位の軍師ちゃんは帝国の魔導将軍の傀儡にされてますよなんて。
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