私は戦う。愛する人々を守る為。私は信じる。隣で歩く、貴方との未来を。
- ★★★ Excellent!!!
かつて、農業を主軸とした穏やかで美しい国家だったドレンダレン王国。
しかし、家臣ベンティンク伯爵によって起こされたクーデターにより、王家は滅亡。
王家に忠誠を誓う貴族達も全員処刑され、王国は新しい国王の下で重税と暴虐で満たされた恐怖の時代が訪れます。
ヴィルヘルミナは、そんな王国の中で善き統治を行うエフモント公爵家の家族に囲まれ、誇り高く賢く、何よりも領民を思い遣る心優しい令嬢に育ちます。
ですが、自分が家族の誰にも似ていない事に疑問を抱き、やがて真の出自を打ち明けられる事になります。
実の両親の凄惨な死。現王家の悪逆。
その魔手が、いつか公爵家の家族にまで及ぶのでは、という恐怖。
しかし、その目に映った王国の現状に、ヴィルヘルミナは強い思いを抱きます。
太陽のようなブロンドは真っ直ぐに、熱く強い決心の現れのようで、
希望を湛えて未来を見据える瞳は、知性を備えて気高く輝くタンザナイト。
国民のために。
家族のために。
そして、愛する人との未来のために。
ヴィルヘルミナは返り咲く。
恋と革命の物語。
「返り咲きのヴィルヘルミナ」
最高です!