父の広い背中に、負われ、追いかけ、いつか、並び立つ。

お侍さんが異世界転生し、魔王の配下として出世して家庭を持ちます。
しかし愛する妻との間に授かった息子のヨウジロウが、非常に困った力に目覚めて……というところから始まる物語。

侍カシロウが前世から持ち込んだのは、戦国の剣の技と、武士道の心だけ。

せっかく魔法世界に転生したのに魔法適性が無かったカシロウは、魔界でも愚直に剣技を磨きます。
やがて己の身の内に新たな力があることを知らされた後も、努力に努力を重ねてそれを習得していきます。

配下として、父として、そして侍として、カシロウが示す生きざまが、とにかくアツい。
まごうことなきイケオジでございます。

物語を彩るキャラクターたちは、ハマハマ様印のちょっとお茶目で、ちょっとクセ者が勢ぞろい。
転生者もカシロウひとりではなく、次々とこの世界以外からの生まれ変わりが現れます。

張り巡らされる陰謀の影で、時に非情な人斬りになることも必要。
三章に突入した現在も、息もつかせぬ展開が続いています。
赤子だった息子のヨウジロウも、すっかりたくましく、良い少年に育ちつつありますので、ぜひ応援してください!

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