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 次の朝、光はプラレールを見てよく分からない顔をしていた。あまりクリスマスだと教えるとあとが面倒なので、だれが届けてくれたんだろうね、よかったね! と言っておいた。


 その日は姉貴とわかばちゃんも来た。ロイはミツ祖母ちゃんの世話をするといって残ったらしい。姉貴とわかばちゃんにもプレゼントを渡す。


「将棋セットだ! ずっと欲しかったんだ。ありがとう陸にい」

 俺はわかばちゃんに陸にいと呼ばれている。叔父さんはよしてくれと言った結果だ。


「おお、真っ白いジグソーパズルだ。楽しそう」

 姉貴も喜んでいる。


 あかりの焼いた米粉のケーキも出てきた。みんなでケーキをつつく。光はケーキを食べるのが初めてで、おっかなびっくりつついてから口に運んだ。おいしい顔をしている。


 姉貴とわかばちゃんが帰ってから、みんなでプラレール開封の儀をした。光は目を輝かせて、列車を「ぶーんどどど」とやっていた。この線路の上を走らせるんだよ、と走らせてみせると、

「がったんごっとんだ」と楽しそうに遊び始めた。ときどきあかりが奥羽本線と内陸線を乗り継いで角館まで連れていくので、電車というものを知っているのである。


 そういうわけで菅原家のクリスマスは大成功に終わった。自分が小さかったころを思い出して、なんだか嬉しくなったのだった。

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アドベントカレンダー2023 in異世界秋田 金澤流都 @kanezya

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