概要
何かを得るには、何かを失う必要がある。この異能は決して世界を救えない。
僕は生まれつき、人の『運』を数値化したものが見える。そして変えることができる。
この異能ともいうべき能力は、憎らしいほどによく考えられている。
数値を変えるといっても何でもご自由に、という訳にはいかない。
条件がいくつかある。
①対象者が存命かつ僕の視界の中に顔がはっきりと映っている人物。
②対象者の2名が一定の距離内にいること。
③対象者が過去に数値を変更された人ではないこと。
そして一番重要なのは、変更できる数値には限りがあるということ。
たとえば、数値が『50』の人と『50』の人を同時に『100』と『100』にすることはできない。
片方を『100』にするにはもう片方を『0』にするしかないのだ。
だから、厳密には『変える』というよりも『換える』だろう。
何かを得るには、何かを
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