ある日のアルバイト

パ・ラー・アブラハティ

平和な日々

 これはそう何の変哲もない、僕のアルバイトの日々を綴った適当な日記である。


 最初に言っておくが、特に面白みもないアルバイトの日々なので期待などしない方がいいと言っておこう。


 それじゃあ、話していくとしよう。


 これは二日前の話なのだが、とあるおじいがやって来たんだ。背は曲がって、髪の毛はバーコードハゲで見た感じ、七十歳前後かそれとも仕事をしすぎて老け込んだ定年後のどっちかと言った感じだった。


 ここまではいつも通りなのだ、こんなおじいがやって来るなんてザラで、無機質ないらっしゃいませをかける数なんて両手で数える方が難しい。


 じゃあ、一体何が日記に書くほどのあれだったのかと言うとこの、おじいの年齢が五十四歳だったってことだ。


 見た感じは七十歳前後に見えるのに、なんと実年齢は五十四歳というのだから僕は大変驚いた。


 先輩が五十四歳と言った時は驚いたが、あのおじいの年齢を知っていることにも僕は驚いた。どうして知っているのかと聞こうかと迷ったが、面倒くさくなったしそこまで踏み込んで知りたいとも思わなかったので聞く選択肢は自分の心の中から消した。


 この日はこれしか面白いことは無かった。


 三日前は変なマダムが来て、四日前は店長がドタキャン退勤して。こう考えると色々と起きてるけど、平和な日々が続いてて嬉しいな。


 今日の日記はここまでにしておこう。また綴りたくなったら綴ろう。今日はここまで。

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ある日のアルバイト パ・ラー・アブラハティ @ra-yu482

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