パ・ラー・アブラハティ

頭髪色彩異常症。それは生まれつき髪色が焔の如く赤くなったりして、産まれてくる子供のことを指す言葉。 主人公――林リタはその一人だった。 数奇な目に色眼鏡に晒されて生きてきた少女は…

二千八十年。世界はAIの発展により、目まぐるしく変わっていた。人々はAIと共存し、手を取り合い笑いあっていた。 しかし、その背景には悲しき過去もあった。

想像でしか人を想像できないのだからそれを辞めた時に残るのは抜け殻だ。

10月31日。世間がかぼちゃに溢れて、お菓子を求めて子供が叫ぶ日。 11月1日。そのイベントを逃した僕らが過ごす日。

中学3年生という時期に転校して来た花川凪。主人公の藤近薫は、花川が転校して来たことを、どうでもいいと思っていた。 けど、二人は何かに吸い寄せられたかのように二人で過ごす時間が増え…

一日しか生きれないと、突然僕に告げた女性ツユさん。長い睫毛に真っ白い髪の毛はとても優麗で美しかった。 これは逃げ場所を探していた僕と一日しか生きれないと言う不思議な女性の話。

ベランダから見える星空の影は家の中まで続いて、僕らは今日も宛の無い言葉を漂わせて意味の無い話をする。

地の文はないです

雨は気分を落ち込ませる。じゃあ、どうする？楽しもう

｢実はね、転校するんだ｣ 君が突然僕に告げた言葉。7月31日でこの町を去ってしまう君と僕の7月は始まる。

僕の住む地域には「時を超えることが出来る神社がある」という噂があった。 誰もが嘘で子供の考えた絵空事だと信じていた。 でも、僕は入道雲が何処まで伸びる夏に噂が本当だってことを知っ…

綺麗だねと笑う君の顔は満点の星空のようで。

あの日、僕は君に叱られたからこうしている。 世界は歪なんかじゃなかった、歪なのは僕だったんだ。

君が引っ張り出してくれた素直な世界へ。

白南風が吹き始めて、君の命は何処へ。 渡されたボイスレコーダーを辿って、あの場所へ。

世界が終わります。晴天の霹靂に告げられた人生終了のお知らせ。 僕も君も死ぬ、じゃあやりたいことをやって死のう。また来世で始まった恋の続きをしよう。

朝起きたら俺は女になっていた。おい、どうすればええねん！助けろ

雨が降る日、野生のグラタンは吠えた。 猿飛が街灯の下で出会ったのは、喋るグラタンだった。数奇で珍妙な生き物との生活。 そして、やってくる別れ。これは二人の人生の一端を切り取っ…

私は君を待っている。いつまでも、この場所で。会えないとわかっていても。

君と過した一時の幸せにありがとうと憎しみを。

君が作ってくれたグラタン。もう食べることは叶わないけど。

私は大人になった。子供だった私は過去の話に。 でも、何が変わったんだろう。

この世界の住人は色を持っている。

私は君と喧嘩しちゃって、別れて。どうしてあんなことをしてしまったのって今更後悔しても遅いよね。

あなたがみている景色に私はいない。

十月、突然僕の前に現れた天使。どうやら、僕は後ちょっとで死ぬ運命らしい。

私ってなんなんだろう。

薔薇色の人生は薔薇の色によっては変わるのでは。

春野冬弥と霧崎芽衣の前に突然現れた青春の扉。青春の扉が二人に見せる景色とは。

走り出せ、僕のつま先。

この世界には人の感情を奪う者と奪還する者たちがいる。奪う者を奪い屋、奪還する者を奪還屋と人々は呼んだ。

冬空が寒くなった日、男がアンドロイドと寄り添って眠りあっていた。腐敗が進み、人と呼ぶにはあまりにも酷い状態。 しかし、男はどこか安らかな顔をしていた。傍らには感情を知らないはず…

夏。それはどこか寂しさがあり、懐かしさを感じる季節。美しくも切なくもある、夏がまた今年もやってくる。

僕と君はこの世界に希望を。

遠くへ行ってしまう君。私はまだここにいる。遠くなる背中を眺めて、いま思うことを。

私は貴方が好きだと気付いた。心の奥に燻っていた燃えカスに突然火がついて、ごうごうと燃え上がって私は貴方に夢中になる。

私がここから飛び出すために踏み出した一歩はきっと百歩になる。門出の日、春の雪を背に受けて私は旅立つ。

僕はありがとうという感情に寂しさを覚える。

私は私を好きになりたい。そして私は私になりたい。私が私であるがために。

夏休み最終日僕は「私の事見えますか？」と女性に声をかけられる。 僕はひょんなことからそこ女性と共に淡い思い出が詰まった山へと登りに行くことになった。そんな物語。

僕たちは夏のある日だけに会える。今年もまた会って、次会うのはまた来年。そんな僕たちの切なそうで楽しい物語。

世界がひとつからふたつになったあの日僕は僕と出会った。何も変わらないはずの世界は一日で大きく変わって、僕と僕は世界を救うために命を賭ける。

エビフライ、サクッときつね色の衣に覆われた甘美を蓄えた最高のご飯。それが僕の好物。 なのに、何故だろう。今はそこまで美味しいとは感じれない。僕がエビフライを美味しく感じれなくな…

友達以上恋人未満の関係性を続け、やがて君には彼氏が出来た。それを横で見続ける私の心の奥には渦巻くひとつの感情があった。

こうして生きなさい、こうしなさい。世界には誰かが誰かを縛るために作ったことが溢れている。でも、僕は僕の言葉で僕を縛って生きたい。

この町には君の面影がそこら中に散らばっていて、息苦しくてとても愛おしい。

私と君は友達以上の関係で恋人未満。