第4話 ホテルにて
愛すればこそ。
ホテルの部屋に着いたとき、アサギの言葉を思い出した。もしもここで2人が何もなく終わってしまえば、またアサギはどうしようもない気持ちを抱え続けることになるのではないか。そんな思いがあった。
「ねぇ、アサギ君と斉田さんって付き合ってる?」
同室のユウカが、2人きりになるなり尋ねた。
「まさか。ただの友達よ」
その後で私は、誤解を生まないように草野先生が好きなのだとユウカに打ち明けた。ユウカは驚いた様子だったが、その後自分はアサギに好意を持っているのだと言った。
「アサギ君って、何だか独特でいいのよね」
ここでアサギが女を好きではないかもしれないことを話したら、きっとユウカはショックを受けるだろうから黙っておいた。
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