第17話 企業案件その①

先日社長から唐突な案件の依頼を報告されたQUARTET

それぞれのモチーフのアクセサリーをプロデュースする事になったのだが……

なんとビックリ!彼らにはそういうセンスが壊滅的になかったのだった!






「…どうしようかな…」




REOは困っていた

今までに何度も、アクセサリーブランドのモデルとしては関わった事があった

だがプロデュースをする側は初めて

一つもデザインが思いつかなかった



「REOさーん!進捗どうですかー?」


「あ、碧空さん!…実はかれこれずっと行き詰まってて…」


「そうなんですか…アドバイスとは言えないかもしれないんですけど

そんなに固く考えなくてもいいと思いますよ?」


「…え?」


「REOさんのリスナーさんに伝えたい思いを、形にしたい願いを、そんな大きな事じゃなくてもどんなことでもいいんです!

REOさんが考え、創ることに意味があるんです!」


「俺が創ることに…」


「ハイ!なのでVTuberのイメージを失わないために!とか思ってるならそんな考えすぐに捨ててください!」


「ゥ…」


「…思ってたんですね」


「…正直なところ、今の俺はアイドルVTuberです。だから前のようにブランドのイメージを崩さないようにというのにプラスして、事務所の、VTuberのイメージを守らなければと心の何処がで思っていたんです。

でも、碧空さんのおかげで吹っ切れました!ありがとうございます!」


「…!いえいえ!こんな一端のマネージャーの言葉なんて…」


「碧空さんは僕たちを僕たちよりも見て、知ってくれてる。だから碧空さんの言うことはいつも正しい…そう思ってるんですよ?」


「…///ありがとうございます///」


「ぁ、碧空さんが…照れてる?!?」


「私だって照れます!!///」











ヒナタはものすご〜く遠いところを見ていた

目には虚空を映していた

ヒナタのオシャレセンスやファッションセンスは他3人に比べてもある方ではある

ただアクセサリーというのを普段つけない

何故なら素材がいいから Byヒナタ

その為何をどうイメージして具現化すればいいのか見当もついていないのだ




「全然思いつかないわね…」


「あれ?ヒナタさんじゃないですか!何やら浮かない顔で…どうしました?」


「あ、赤猫あかねさん!…この間のアクセサリープロデュースの件なんだけど、全くと言っていいほど案がなくて…」


「ヒナタさんもですか?!」


「え、私の他に誰かいるんです?」


「実は先日、REOさんも悩んでいらして…」


「REOが?…意外ね。REOはそーいうの悩まないもんだと思ってたわ」


「REOさんはVTuberとしてのイメージを守ろうとして思い詰めていたそうです。ですが吹っ切れたようでもうデザインが終わって製作の工程に入っていますね。

ヒナタさんは何に対して悩んでいらっしゃるんですか?」


「私は…今までアクセサリーをつけたことがなくて。つけたとしてもモデルの時ぐらいなの。だから何がみんなの好みで、どうしたら手にしてもらえるかが分からないの。」


「なるほど…そういう事でしたか。

…ヒナタさんはどんな想いをで今回のお話を受けたんですか?

まぁ先に仕事を受けてからのお話でしたが、断ることも出来たはずです。何故お受けしたんですか?」


「なんで…

…あ、そうだ。

私、みんなに私のプロデュースした物で写真とかオシャレとかいっぱい楽しんで欲しいと思って、私を応援してる事を誇りに思ってアクセサリーをつけて欲しい。そんな想いでこの仕事を受けたんです!」


「…だったらその想いをアクセサリーにこめないと!ですよ!」


「…そうですね!!ありがとう!赤猫さん!」


「ヾノ≧∀≦)イエイエ!ヒナタさんも!頑張ってくださいね!!」


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