これは「愛」の物語

刀剣とは、道具である。人が握るものである。
その距離は手に触れるものであるのだから近く、けれど人と刀剣とは存在としてひどく遠い。
たとえその刀剣が人の形を取ったとしても、本来ならばその距離は変わらない。
けれど。

これは千早といろはの「愛」の物語であったのだろうと思う。
その愛がどのような形で、そして彼らにどのような結末をもたらすのか、それはご自身の目で確認してもらいたい。
彼らには試練のような災いが降りかかり、それでも共に前へ前へと進んでいく。

愛とは、奇跡とも言うのだろうか。
それとも断絶されるほどの差すらも、埋めうるものであるか。
ぜひご一読ください。

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