主人公のラシュリは、神殿の巫戦士。その神殿から炎の竜目石が盗まれた事により、捜索を命じられるのだが――
竜がいる。もうそれだけで、ストーリーに心躍る要素だと思う。竜が存在して、空を飛ぶ。その背に乗れると思うと、胸が高鳴るのは私だけではないはず。しかも、その竜と心を通わせることも。
その飛竜の背に乗って、凸凹コンビこと飛竜乗りのソーと訓練生のシシルと共に、炎の竜目石の捜索にあたるのだが――
飛竜に乗るラシュリの姿はとにかく自由で、しかし苦難も待ち受ける。
時に勇猛で、時に胸が苦しくなる場面もある。けれども、是非とも最後まで見届けていただきたい。竜の絆。竜の壮大な姿を堪能することができるはず。
オススメです。
神殿から〈炎の竜目石〉が盗まれた。
竜目石というのは人が竜と契約を交わし、飛竜を呼ぶために使われる。
ただ〈炎の竜目石〉は危険な竜を呼ぶ、ということで、神殿に安置されていた。
〈炎の竜目石〉を探すため、女飛竜乗りの巫戦士ラシュリが旅立つ!
閉鎖的な神殿で生活していたため、世間の情報にうとく男が苦手なラシュリ。
男に触れられると鳥肌が立ってしまう彼女に、竜導師ギルドから貸し出されたのは、ソーとシシルのふたりの若い男の飛竜乗り。
〈炎の竜目石〉を探す三人の旅はうまくいくのか?!
読みやすい、理解しやすい、さすがの文章力で描かれた人と竜の世界です。
飛竜たちの鳴き声や動き、飛ぶさまが目に見えるようで、かわいいです。
地図もあって、設定もしっかり。
続きの、第二章もすごく読みたくなる作品です。