Synnax

Yin Yi

第2話

「移動の利益はまさしく、それが危険であり、海図なき冒険に乗り出すことであって、熟練を要し、それがために未来には危険が待ち受けてることは覚悟しなくてはならない。」(『科学と近代世界』ノース・ホワイトヘッド著)


 ダニール・オリヴォーは自らロボットであることを知りつつも人間的な悲哀で呟いた。


「呆れたもんだ。自ら消去した古代地球の歴史をもう一度、発掘しなくてはならないのか。

 ハリから譲り受けたもう一つのプライム・レイディアントと最高級のデータチップを使っても、やっと基本的な記録を探り当てただけだ。」


「自分の記憶機能もあと五百年ももたまい。

 千個の惑星世界の探索の後やっと探り当てた水の星、Blue Drift の縁にある惑星シンナックス。」


 彼の感応力がにわかに騒ぎ出して来た。

 この星には、なんと僅かながらもジャングルがあり、川には陸地の奥までマングローブが生い茂り、海には鮮やかな珊瑚礁が広がっている。

 ここの人たちは母なる地球のニフというところの出身者が多いと画面に打ち出された。


https://youtu.be/dlyiRYlcQoQ


yatcha john s. 「 Synnax 」

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Synnax Yin Yi @ocean4540

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