概要
新羅王の妃になるはずが、人質として中大兄皇子に捧げられることに…
645年、新羅王族の文姫は、倭国との同盟のために倭王へ嫁ぐことになる。
文姫は三人目の子を産んだばかりだった。それでも新羅のため、兄の金庾信(ユシン)のために、夫の金春秋と別れて倭国へと赴く。文姫は、女帝(皇極天皇)の歓待を受け、中大兄皇子に嫁ぐことになる。
中大兄皇子、大海人皇子、そして中臣鎌子の間で翻弄される文姫。
激動の三国時代に翻弄された、誇り高き王后の物語です。
文姫は三人目の子を産んだばかりだった。それでも新羅のため、兄の金庾信(ユシン)のために、夫の金春秋と別れて倭国へと赴く。文姫は、女帝(皇極天皇)の歓待を受け、中大兄皇子に嫁ぐことになる。
中大兄皇子、大海人皇子、そして中臣鎌子の間で翻弄される文姫。
激動の三国時代に翻弄された、誇り高き王后の物語です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!手玉にとるのは男たちか、新羅の姫か
飛鳥板葺宮で蘇我入鹿の首が飛んだ「乙巳の変」の直後の物語。
美貌と男と野心。
世界悪女列伝に欠かせないこの三つの要素を兼ね備えた新羅の国の美姫、文姫(ムニ)が主人公。
カテゴリ的には悪女に引っかかっている。
なにしろこの姫、十七歳で赤子を抱いて登場してきた最初から、わたしの産んだ子がいずれはこの新羅の王になるのだ、わたしはその母だ、この国はわたしのものになるのだと出産直後から未来の栄華を夢見てにんまりしている。
侘しい海岸に置き去りにされても、泣き騒ぐ侍女たちを叱りつけ、苦難にあってもぐっと顔をあげて超然としている生まれつきの高慢な女王気質だ。
年の離れた夫のことも、愛して…続きを読む