物言わぬ絶望
ああ人々よ、あなた方は、青春時代の痕跡を思い返してうれしく思いながら、そしてそれが終わってしまったことを心残りに思いながら、その青春時代の夜明けを記憶している。けれども私は、釈放された元囚人が、監獄の壁と枷の重さを思い出すのと同じように、その青春時代というものを思い出す。あなた方は、子ども時代と青年期の間に横たわるあの年月を「黄金時代」と呼ぶ。その「黄金時代」は、逆境や悩み事をも、そんなものはへっちゃらだと言って笑い、まるで蜂が毒気を放つ
ああ人々よ、あなた方が遊んでいるさまを見て、あなた方の貞節なささやきを聞いていた野原や庭、街路を思い出す。そして私もまた、北レバノンの風光明媚な場所のことを思い出す。魔法と畏怖に満ちたあれらの渓谷を、そして至高へと向かう荘厳さと華々しさによって気高くそびえているあれらの山々を見るときはいつでも、その周りの景色に目が
人々は言う、愚かさは空白の始まりであり、空白というのは休息するための寝床であると。死人として生まれて、土の上で冷たく生気のない屍のように生きているような人々にとってはそうなのだろう。けれどもそんな盲目の愚かさが、もし覚醒している愛情の近くに巣くっていたならば、その愚かさは地獄よりも苛烈で、死よりも苦いものとなるであろう。多感だが物事への知識に乏しい繊細な少年は、太陽の
折れた翼 ねくたりん @Nektarin
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