昭和六十年代、そのロマンにあふれています。
知ってる人には、ノスタルジア、懐かしく。
知らない人には、とても新鮮に映るんじゃないかな。
まず、スマホがないわけですよ。
自宅の電話番号を、気になる彼と交換するだけで、ドキドキしたり。
不良な男子たちの、謎のネットワーク。
誰か一人に「◯◯、どこにいるから。」と伝えると、「おう、わかった。」と、伝言ゲームよろしく情報が伝わってゆき、その目当ての人物に伝言がなぜかキッチリ伝わっている……とかね。
そんななか、主人公の高校生、鍵屋紗月は、とあることが原因で、恋愛に奥手な、真面目な少女。
親友を介して、不良高の男子と知り合うことになり……?!
高校生の男女の心情、ゆっくり進む恋愛が、微笑ましくて、応援したくなります。
ごく普通の女子高校生の主人公は、毎朝同じ電車に乗る彼が気になっていた。しかし彼が着ている制服は、不良高校の制服だった。その高校の悪評は、周囲から忌避されるまでに酷い物だった。しかし主人公の友人が、その不良高校の生徒と付き合っていたことが判明したことで、主人公も彼と知り合うことになった。最初は距離があった二人だが、徐々に距離は縮まっていく。それでも主人公には心配なことがあった。それは主人公の兄の存在だ。主人公の兄は実は……。
そして彼にも複雑な家庭の事情があった。
女子高校生の一途な想いを描く前半部と、男子高校生の不器用な優しさを描く後半部に分かれて、物語は深まっていきます。
果たして、主人公の兄に隠された秘密とは?
彼の家庭の事情と高校生活とは?
ただ甘いだけではない恋愛モノが好きな方、
身分違いの恋が好きな方に特にお勧めです。
是非、御一読下さい。