まず、このような作品を書いてくださったことに感謝します。
人生の価値観を変革させられる作品は良い作品です。涼と栞は理想の人類を体現していて、まさしく多数の意識が衝突して歪になってしまった現代社会へのアンチテーゼになっていると思いました。ところどころ挟まる.5話がよりその解像度を上げてくれた気がします。
私自身、高校時代は初期の涼に似たような性の人間だったこともあり、より没頭できたと思います。
書籍化や映像化を望みたい気持ちと、活字でしか味わえない魅力との狭間で彷徨い続けています。あまり他の作品名を出すのはどうかとは思いますが、それこそこの作品が二代目天使様になっても妥当だと思えるくらいには心を揺さぶられ続けました。
最後に、涼と栞に永久の幸せと、この物語に触れた全ての人にこのような理想の出逢いがありますように......
甘い物語なんです。
そして、ちょっとだけほろ苦いエッセンスを加えたら。
後は、とことん甘い物語がノーストップ。
旧題「ボッチを卒業して2人ボッチになった話」からの改稿で、特に心理描写やそれぞれの関係性を丁寧にブラッシュアップされています、
この二人ぼっちという言葉が、好きだったのですが。それが改稿された今作では
「クラスの訳あり女子の悩みを溶かしたら、甘々彼女になった。」
まさに物語のあらすじは、タイトルが表しています。
ぼっちから、二人ぼっちへ。でも、そこに止まらず、
広い世界を飛びしたら、世界の見え方はこんなにもカラフルで。
二人が色々な人に認められて。
そして、色々なことを許したり、受け入れたり、友達になったり。
そんな関係性が丁寧に描かれて。そこに二人の愛情が、より深化していくから。もう読んでいて、ニヤニヤが止まりません。
二人の色が交わって、織りなす、そんなコントラスト。あるいは、化学反応。
もしかすると、この関係こそ共依存と言うのかもしれない。その共依存で、周囲が見えなくなる二人が、また尊いんですけどね。
糖度測定不能
不純物ゼロ
ようこそ、二人ぼっちの世界へ。
ボッチの主人公とトラウマ持ちのヒロイン。その二人が友達となり、やがて恋に落ちる。
序盤は重いが、次第に砂糖たっぷりの話になっていく。
ラブコメとなると「ざまぁ」や「いじめ」、「冤罪」、「追放」などを持ち込んで書く人が多く、カクヨムのラブコメランキングでは上位の5分の1を占めるほどになっている。王道モノとなると、Web小説では見向きもされない可能性が高い。何を隠そう、筆者もそのようなラブコメディを書いて悩んだ一人だ。
しかし、ここまでストレートに王道で勝負しているのは素晴らしい。二人のうぶなやり取りに触れていると、「ああ、ラブコメってこういうのでいいんだな」とさえ思わされる。
王道に触れたい方はぜひ。