稀代の戯作者にはあやかしの世がお似合い

さえない作家の一九が、面白いネタを探してふらりと妖怪の世へ足を踏み入れてしまうお話です。

人の目には珍しい妖怪たちの年中行事、ちょっと変わっておかしい隣人たち、そして彼らと一九との軽妙な会話。おもしろくてさくさく読めて、物語の中で瓦版を求める読者に自分自身もなってしまいます。どんどん仲良くなって、妖怪たちと気の置けない仲になっていく過程も大変ほほえましいです。