ある巫女の、ある贖罪。

『黎明の巫女ねえ、其れ本当にいるの？こう都市伝説的な？昏戸ちゃんがビビリなだけでしょ』
『殺すぞ』
『怖いよ。で、情報0からやれと？こんなん無理ゲーだよ。無理ゲー』
『黎明世々、十七歳。身長百五十六、白髪の虹彩。随分と目立つ容姿だから、相模なら三秒で見つけられるわ』

「ストーカー並の情報、さんきゅー」
　ぷつり、音を立てて電話を切った。

＿＿＿＿＿処刑対象、黎明世々。執行人役、相模周。
　懸賞金、三億円。



　十七歳の世々は職業・学生の青春の真っ最中。親友である桜に、自身が後継者の黎明神社で行われる祭りに誘われた。ポーカーフェイスの上手い世々でも内心は胸が躍っていた＿＿＿＿＿ただし、忘れてはいけない。黎明世々は、私は人殺しに過ぎない事を。






「ねえ。これ、要らなくない？」
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