前世は神様。けど恋だってするのです。

中学三年生の降坂甲斐の恋する相手は、幼なじみの天野夏衣。
家は隣で、家族ぐるみで付き合いがあるという、恋愛をするにしては下地はバッチリの状況なのですが、残念ながらそれでトントン拍子にうまくいくとはなりません。

夏衣とは仲がいいのは間違いありませんが、夏衣にしてみれば、恋愛よりも大事に思う何かがある模様。
つまりは甲斐の片想いってことになるのですが、少しでも仲良くしたいと思ったり、ドキドキしたりする様子が微笑ましいです。

しかし、そういう二人の温度差に加えて、些細な思い違いから気まずいことになってしまったので、さあ大変。
しかもそのままの状態で修学旅行に行くことになるのですが、はたしてそれは、気まずい空気の延長か、はたまた仲直りのチャンスなのか。

……と、これだけ書いて終わってしまったのでは、本作の大事な部分をまだ伝えられていませんね。
実は本作、恋の話だけでなく、甲斐たちの前世である天界の神々だったころから続く因縁の物語でもあるのです。

前世の記憶を取り戻した甲斐や夏衣は、人間界に現れた悪鬼と戦うことに。

しかしそうなっても、もちろん甲斐の恋心はなくなりません。
前世から続く使命だって大切ですが、恋する思いだってもちろん大切。

この思い、実らせることはできるのでしょうか。