最終話「世界中の作業端末前で乾杯」
2023/10/19、禁酒をやめて1日目(治療を始めて41日目)
小説「今夜、すべてのバーで」のエンディングは、退院した主人公がバーに直行するんだけど、ミルクを飲んで終わるんですよね。
僕はちょっと違います。
もう、お酒のない暮らしはちょっと無理です。
期待されてた方には申し訳ない。
とりあえず、僕の禁酒生活は終わりです。薬による治療は続けるけど、飲みたい時は飲ませてもらう。
病院の先生の話では「アルコール依存症患者の重症度を可視化する術はない」とのことでした。リトマス試験紙みたいなものはなく、「あなたは10段階でいえば8だね」とか、そういう数字で表現することができないそうです。
ちょっとがっかりしました。
現状、僕はアルコール依存症の自覚はあります。
でも、飲まずに数週間を過ごすことも可能です。
なんか、漠然と「また訳がわからない『根治しない病気』を背負い込んだんだな」と思って、ちょっと落ち込んでます。ただでさえ、双極性障害とアスペルガー症候群という、絶対に治らない病気があるんです。いやこれ、参ったな! ってなりましたね。
僕は基本、病気とは戦わないことにしてます。
治らない、つまりこっちの勝利条件が絶対に満たされない戦いなんて不毛です。
お酒をやめれば、長生きはできるでしょうし、死ぬまである程度健康でしょう。
でも、お酒を飲まないと生きていけないんです。
ただ死なないでいるだけでいいってのは、ちょっと。
言葉遊びのレトリックに聞こえるかもしれませんが、僕には無理だということです。アルコール依存症やアルコール中毒に苦しんでる方、治療されてる方は心から応援します。
でも、僕は戦えません。
人生も折り返しを過ぎたし、残されたタスクもほんの僅かです。
ずっと、アルコール依存症という泥沼にはまって、羽撃けども羽撃けども飛べない鳥でした。でも、いざ決意も新たに飛んでみたら、今度はずっと飛んでろ、どこにも着地するなと言われてしまう。そんな毎日をずっと悩んで考え続けました。
結果「平日は基本は飲まない、飲み会とかだけ飲む! これでいっかwwww」という結論に達しました。そうしなければ生きていけないだけのものを抱えていますし、正直一生断酒は辛い。酒に助けてもらわないと生きていけないんです。
ま、せいぜい飲み過ぎには気をつけましょう。
僕は僕の責任において、納得して飲み、結果的に至極真っ当に当然に病気になって、そう長い気もせずに死ぬかもしれません。
でも、その前に多分、僕のやるべきことはちゃんと終わると思うんですよね。
最低限、最後の幾つかのタスクのために、酒を控えてみることくらいはしてみせます。毎日浴びるように飲んだりはしない……けどこれ、説得力ないなあ(笑)
ま、そんな感じです。
真摯なコメントやレビュー、本当にありがとうございました。
とりあえず今日は平日だし、週末まではお酒は我慢ですね。
ノンアルコールのビールがあれば、飲まずに過ごすことができるって学習したのは大きかった……昨日も少し飲みましたね、ノンアル。
先生は「断酒は厳しいし、禁酒がベストアンサー。でも、節酒するだけでもだいぶ違う」とも話してくれました。ベストな選択が無理な時は、ベターな選択も悪くないかなって。そういう訳で、今後も節度ある酒クズとして生きていこうと思いまっす!
売れないラノベ作家がアルコール依存症になった話 ながやん @nagamono
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