第1話 隣の席の斎藤
俺は高校二年生で名前は寺田賢。顔もかっこいいわけじゃないし、勉強もクラスで下から数えた方が早い。スポーツとも無縁の人種だ
友達は学年含めて片手で数えるくらいだし当然彼女もいたことない、とまぁ所謂ぼっちという奴である。
最近の俺の悩みは、隣の席の動物がうざい、というよりいじりがうざい。
この動物の名前は斎藤キララ、茶髪ロングで二重、高い鼻と近くで見ると驚くほど顔が小さいのに高身長ときた美人顔というやつだ。成績も上位 運動もできるクラスの中心。そんな高嶺の花を"動物"なんて言っているのは理由がある。こいつは俺みたいな陰キャぼっちをいじめてくるのだ。まぁ俺が今まで受けてきたいじめはこんなものではないんだが、彼女は知らない...
『オッハー!』
『お、おはよう』
急に話しかけられてびっくりした。ぼっち特有のモノである。
『何どもってんのー、それに声ちっさw
もっと男らしく堂々としてなさいよ』
『"男らしく"という言葉はよくないんじゃないかな、ほらLGBTQの関係で。』
『えっ アンタそっちだったの?!』
『なぜそうなる?!』
『アンタ本当に面白いわよねw』
『それは褒め言葉として取っていいのか?』『ば、バカにしてるに決まってるでしょ』
『なんだそれは...』と悪態をつく
『ねぇ、今日の一限目の漢字テストで勝負しない?』
『いいけど、自信ありそうだね』
その言葉に反応して彼女はにやにやしている
その顔に少しドキッとしてしまったのはきっと気のせいだ。
『ちなみに勝ったら何かあるの?』
『うーん、負けた方は勝った方の言うことを聞くとかは?』
嫌な予感がした。
『ちなみにこの話を無かったことには?』
『あるわけないでしょ?』
ですよねー
斎藤とテストを交換して採点してもらう。結果はやる前から見えていた。勝つことなんてないと、ただ同点ならワンチャンスあると思ったんだが...
斎藤 キララ100点
寺田 賢 50点
『私の勝ちね』
『完敗だ、それで罰ゲームは?
『罰ゲームって言うなッ!もう怒ったから覚悟しなさいよ!』
終わったな、校庭全裸疾走か?それとも告白玉砕公開か?
『私が放課後に勉強を教えてあげるわ、まずはそーね今回の漢字の復習をしましょう』
『え?そんなことか?』
『そんなことって何よ、不満でもある訳?』
『いやそんなことはないんだが...』
俺が黙ると彼女は言った
『いじめてあげるから覚悟しなさいよ!』
作者)クラスの最底辺と中心がこんなに喋っていて、クラスメイトや先生が気にも留めないは斎藤キララが寺田賢を"私の所有物"と皆んなの前で言ったという風な設定です!
いじめられっ子俺が同級生の女の子にいじめられて?いますが効きません 高二病 @rouru1414
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