インタビュー・ヒロイックファンタジー作品の魅力!
いちこ みやぎ
ヒロイックファンタジー作品紹介
ヒロイックファンタジーと一言にまとめても、沢山作品があるようで。
それなら紹介するのも面白いのでは?と思いエッセイにすることにしました。
ファンタジーエッセイ三部作(この字面だけ見ると映画みたいですね笑)の最後です。
お読みいただいてる方の記憶、刺激できたら良いなぁとか思いつつ、まずは作品名と思い出を語っていただいた方のインタビューからお楽しみください。
●――――――――
「アモス・ダラゴン」、小学校時代、エミリー・ロッダ作品をめちゃくちゃ読み、「空想生物」系にハマっていたので、序盤から「クマに変身する男の子」が出てくるところですぐにファンになりました
主役のヒロインは黒人のシャーマン、クマの方はメドゥーサと、自身のCP厨として素地を築いてくれた作品でもある為、今でもずっと好きです
また、ライバルキャラも初期は「善人」だったのに、善神に唆されて「悪人」になってしまうのは、児童文学ながら今見ても秀逸なものだと思われます
惜しむべくは、すでに絶版となり、新品は存在しないという点
「買い揃えておけばよかったなぁ」と未だに後悔しております
○――――――――
趣味垢の方
●――――――――
『メルニボネの皇子』マイケル・ムアコック、天野喜孝氏の美麗な挿絵に惹かれて(ただし原作のエルリックの挿画は骸骨っぽい異形さん)関連してエレコーゼのサーガもコルムもホークムーンも読みましたよ。
○――――――――
趣味垢の方
お話をお寄せいただいた方におきましては、本当にありがとうございました!
さて、以前募集させていただいた作品すごく沢山あったのですが、どんな内容かがタイトルだけではわからない、っていう方もいるだろうなぁと思うのでちょっと調べて簡単にご紹介させていただこうかなと思います。
思い出話等ありましたら、気軽にコメントくださいませ。
理想としては、そうしてコメントなさった中で「あ、同じ作品読んだんだ。どれちょっとページを覗いてみようかな」なんていう交流のきっかけになったらなぁというところ。
何事もやってみないとわからないので、妄想だけは一丁前です。
※この作品に限りましては私の話は無粋かとも思いますので、返信は無しにさせていただこうと思います。ご了承くださいませ。
では、作品紹介、お楽しみいただければ幸いです。
●おそらくヒロイック系であろうネット検索で出てきたり、SNSで広く募集して名前の上がった作品(各個人の感じたところを主軸にしています、敬称略)
『素戔嗚尊』(1920) 芥川龍之介
青空文庫に掲載されている作品です。
そこの情報によると、初出は新聞の夕刊だったそう。
『人外魔境』(1939年) 小栗虫太郎
秘境探検小説です。
シリーズもので、ウィキペディアによると十三作ほどあるそう。
『エル・ドラドオ』(『ダイヤ』1948年2月号) 香山滋 ※ 人見十吉シリーズ
冒険小説です。
シリーズはウィキペディア調べで二十一作ほど。
作者の方は、あの有名なゴジラの原作者さんなんだそう。
『ヤマトタケル』(1971年) 豊田有恒 ※シリーズもの。第五弾の帯文ではっきりと「日本初のヒロイック・ファンタジー」と謳っているそう(ヒロイックアドベンチャー)
古代神話が舞台。※読書メーター調べ
七作品ほどあるシリーズもののようです。※ウィキ調べ
『亜空間要塞』(1974年) 半村良 ※ヒロイックのパロディだそうです
SFマガジンに連載されていたそう。※読書メーター調べ
「あらゆるSF的世界の怪現象を雄大に描いた大冒険SF。」引用・紀伊国屋書店内容紹介より
『エデンの戦士』(1976年) 田中光二
人類滅亡から二千年後にコールドスリープから目覚めた男女の物語。
『ビッグウォーズ』(1978年) 荒巻義雄
硬派なSFのシリーズもの。
九作品ほどあって、未完だそうです。※ウィキ調べ
『グイン・サーガ』(1979年) 栗本薫
言わずと知れたヒロイックファンタジーの名著。
なんと驚異の百巻越え!(私は未履修です)
作家さんはお亡くなりになられてらしてですが、他の作家さんが引き継ぎ続刊が出ているそう。※ウィキ調べ
『銀河の聖戦士』(1979年) 田中光二
宇宙が舞台の転生もの。
主人公の死因はスポーツカーを暴走させた末。
小説家になろうだとトラックが有名ですが、死因も色々ありますね。
『アッシュサーガ』(1980年)田中光二
主人公三人の、女王を救う過去への旅のお話。
「スペース・オペラ+ヒロイック・ファンタジーの傑作。」引用・講談社BOOK倶楽部内容紹介より
『太陽の世界』(1980年) 半村良
大河小説です。
作者死去により未完。
「失われた大陸・ムーの誕生から滅亡に至る2000年の歴史を描く大河ロマン。」引用・KADOKAWAオフィシャルサイト内容紹介より
『宝石泥棒』(1980年) 山田正紀
幻想SF小説。
「空を飛ぶ魚、体長2メートルを越える大グモなど悪夢のような生物のはびこる不思議な世界を舞台に展開する、超未来幻想SFの意欲的長編。」引用・KADOKAWAオフィシャルサイト内容紹介より
『異世界の勇士』(1981年) 高千穂遙
異世界召喚ファンタジーの先駆け的作品。※読書メーター調べ
『涅槃の王』(1981年) 夢枕獏
シッダールタが主人公の伝奇小説。
「著者の処女長編にして、空前のスケールで描く超伝奇「大河」小説の金字塔!」引用・ブックウォーカー内容紹介より
『魔界の剣闘士』(1981年) 清水義範
お子さん連れの男性主人公(マッチョ)が滅んだ故郷の仇を取るため敵惑星に潜入し、というお話(Twitterにて教えていただきました、ありがとうございます!)
シリーズ二作品のうちの一つ。
『惑星の剣闘士』(1982年) 清水義範
上記の続編?です。
シリーズ二作品のうちの一つ。
『黒い炎の戦士』(1982年) 白石一郎
黒子と呼ばれる戦闘集団と白鬼との戦いのお話。※復刊ドットコム調べ
『飛び去りしものの伝説』(1983年) 都筑道夫
「ミステリーの鬼才が、華麗なイマジネーションを駆使する異世界ファンタジー」引用・ヨドバシ通販HP紹介内容より
『カローンの蜘蛛』(1983年) 栗本薫
「神の禁忌に触れ、贖罪の放浪を続ける二人の行手には、美しくも妖しい神秘の数々が待ちうけていた…。〈語り部〉栗本薫が豊かなイマジネーションで紡ぎだす、剣と魔法の物語。“トワイライト・サーガ”開幕。」引用・紀伊国屋書店内容紹介より
『カナンの試練』(1984年) 栗本薫
王子と公子の二人がゆく許しを得るための旅の話。
「三千年の昔に栄えていたカラクダイの古代帝国の廃都“カナン”に封じられた謎を巡って展開される美しくも妖しい幾多もの神秘。異形の者たちが蠢く未知の次元に、彼等はいったい何を見るのか―。」引用・紀伊国屋書店内容紹介より
『魔海戦記 ダゴンの復讐』(1984年) 田中文雄 ※ヒロイックファンタジーとして明確に言われていた
冒険スペクタクル長篇。
「大魔王に我が子を奪われたサムソンの怒り! 王道のヒロイック・ファンタジー小説」引用・ブックウォーカー内容紹介より
『宇宙皇子』(1984年) 藤川桂介
累計1,000万部越えの歴史ファンタジー小説。
「様々な人と出会い、そして別れを経験していく中で、
宇宙皇子は壮絶な歴史の流れに翻弄され、悩み、もがき苦しみながらも、
自分の信念をまっすぐに貫き通していく。」引用・宇宙皇子公式HPあらすじより
『幻夢戦記レダ』(1985年) 菊地秀行
OVA(オリジナルビデオアニメ)のノベライズ版
『アドナ妖戦記』(1985年) 嵩峰龍二 ※ハイファンタジーとエンタメの融合。本人は自作とラノベの方向性の違いに悩んでいた模様
シリーズ六作。
『アルスラーン戦記』(1986年) 田中芳樹
近年アニメ化、荒川弘によるコミカライズもされた作品。
「猛勇なる騎士軍団を誇り、不敗の国王アンドラゴス3世が君臨するパルス王国。だが宗教国家ルシタニアの侵攻により、強国パルスはたった一日で滅亡してしまう。初陣の王太子アルスラーンは、死屍累々の戦場から、からくも脱出、「戦士のなかの戦士」ダリューンや策士ナルサスといったわずかな強者たちと故国奪還へ旅立つが……!戦士、魔道士、謎の銀仮面そして妖艶な美女……。際だつ登場人物たちが織りなす超絶ヒロイック・ファンタジー小説」引用・光文社HP内容紹介より
『逆宇宙ハンターシリーズ』(1986年) 朝松健
主人公の高校生、淡島春夫の周りが突如次々と奇怪な変貌を遂げる小説。
「衝撃の怪奇と幻想のアクション巨編」引用・紀伊国屋書店内容紹介より
『旅のラゴス』(1986年) 筒井康隆
高度文明を失った世界で、ただひたすら旅を続けるラゴスの物語。
「異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。」引用・新潮社HP内容紹介より
『巨人の国へ』(1987年) 吉橋通夫
「青銅器時代--おそろしい破壊力をもつ武器ヒシバリを求めて巨人の国へむかう戦士イバナシ。」引用・岩崎書店より
『美獣 -神々の戦士-』(1988年) 高千穂遙
詳細情報不明。
『ロードス島戦記』(1988年) 水野良
コンプティークという雑誌上で連載された『Dungeons & Dragons』リプレイをもとに、設定を新しくしたり深く掘り下げたりして書かれた言わずと知れた名作小説。
『魔獣戦士ルナ・ヴァルガー』(1988年) 秋津透
第二公女ルナが活躍するお話。
「その魔獣の頭部には、それと気づかぬうちにルナが合体していた!さあ大変、嫁にもゆけぬ身体となったルナは、伝説の大魔道士ザシャムを捜しに北への旅の第一歩・・・・・・奇想天外の大構想で展開する、シリーズ累計100万部のファンタジー小説」引用・ブックウォーカー内容紹介より
『隣り合わせの灰と青春』(1988年) ベニー松山
近年コミカライズもされた名作。
コンピュータRPG『ウィザードリィ』を題材にしている。
『蒼い人の伝説』(1988年) 安彦良和
主人公のルウが謎に出会うことにより旅が始まる冒険ロマン作品。
『パロスの剣』(1989年) 栗本薫
いがらしゆみこの作画によるヒロイック・ファンタジー漫画を小説化した作品。
『雷の娘シェクティ』(1989年) 嵩峰龍二
ファンタジー巨編。
「少女シェクティ。彼女こそは、雷神ズラドウラによってこの地上界に生を受けた娘だった。そして、シェクティと旅する〈風の狂戦士〉レマ。呪いにより平背獣の姿になっている巨人族の娘ファリィ。彼等の旅の行手に待ち受けるものは…!」引用・紀伊国屋書店より
『上弦の月を喰べる獅子』(1989年) 夢枕獏
仏教の宇宙観をもとにした進化の謎を解き明かす作品。
第十回日本SF大賞受賞。
――――1989年に日本ファンタジーノベル大賞始まる
――――1990年初め頃に「ライトノベル」という単語が爆誕、2〜3年のち書店スニーカー文庫等の棚へも波及
※単語が一般的になったのは二〇〇〇年代が有力
『デルフィニア戦記』(1993年) 茅田砂胡
「刺客に追われる漂泊の戦士を、偶然の出会いから助太刀することになった異世界からの迷子リィ。
戦士は自らを追放されたデルフィニアの国王である、と名乗る。
この邂逅が、デルフィニアという王国、そして周辺国まで巻き込んだ大陸そのものの未来をかえていく。
二人の孤独な戦士の冒険譚が、ここから始まる——」引用・茅田砂胡プロジェクトHPより
『テングリ大戦』(1993年) 安彦良和
主人公ホロルはサハ族の部族長の息子。邪悪なるテングリの使いに父母を殺されたために剣を取り戦いの旅に出る、というお話。
『聖王子ククルカン』(1993年) 安彦良和
角川スニーカー文庫により上下巻発刊。
『精霊の守り人』(1996年) 上橋菜穂子
綾瀬はるか主演、NHKにて二〇一六年ドラマ化。
『傭兵ピエール』(1996年) 佐藤賢一
「魔女裁判にかけられたジャンヌ・ダルクを救出せよ―。15世紀、百年戦争のフランスで敵地深く潜入した荒くれ傭兵ピエールの闘いと運命的な愛を雄大に描く歴史ロマン。(解説・井家上隆幸)」引用・集英社HPより
『青の聖騎士伝説』(2002年) 深沢美潮
フォーチュン・クエストの外伝的な?お話。
ハードカバーで刊行、文庫化もしている作品。
『シルクロード少年 ユート』(2006年) 戸梶圭太
アニメ作品。
漫画や小説などメディアミックスもほぼ同時展開したよう。※ウィキ調べ
二〇〇六年度文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査員推薦作品。
『猫旅物語』(2008年) 若月としこ
内気な猫インゲが、旅のなかで宿命と己の能力を知る物語。
『忘れ村のイェンと深海の犬』(2013年) 冴崎伸
イェンが拾った可愛く凶暴な生き物により村が苦難に見舞われたため、それを救う旅に出るお話。
第二十五回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。
作者は協同組合理事、建設コンサルタント会社代表、海外取引を行う法人の代表取締役ほか複数の役職を兼業。※ウィキ調べ
『図書館の魔女』(2013年) 高田大介
第四十五回メフィスト賞受賞。
シリーズもの。
作者はフランス在住。
一大ファンタジーブームを巻き起こしたとの記載あり。
「鍛冶の里に生まれ育った少年キリヒトは、王宮の命により、史上最古の図書館に暮らす「高い塔の魔女(ソルシエール)」マツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声を持たないうら若き少女だった。超弩級異世界ファンタジー」引用・講談社BOOK倶楽部内容紹介より
『鹿の王』(2014年) 上橋菜穂子
二〇二二年アニメ映画にもなった作品。コミカライズ、ラジオドラマ化もされている。
二〇二二年二月時点でシリーズ累計部数は二五〇万部を突破。※ウィキ調べ
『スタープレイヤー』(2014年) 恒川光太郎
NHKにてオーディオドラマ化もされている作品。
「光と闇、生と死、善と悪、美と醜――無敵の力を手に、比類なき冒険が幕を開ける!
鬼才・恒川光太郎がRPG的興奮と神話世界を融合させ、異世界ファンタジーの地図を塗り替える、未曾有の創世記!」引用・KADOKAWAオフィシャルサイト内容紹介より
『ヘブンメイカー』(2015年) 恒川光太郎
「奇妙な男に勧められクジを引くと――いつのまにか見知らぬ地に立ち、“10の願い"を叶えることができるスターボードという板を手渡された。佐伯は己の理想の世界を思い描き、異世界を駆け巡ってゆく……。」引用・KADOKAWAオフィシャルサイト内容紹介より
『ビーストウォリアー』(2022年) 米田友哉
「異形の獣人たちに蹂躙される近未来の日本。孤独に苛まれる半獣人とそんな彼を慕う少年は戦いの果てに何を見るのか?友情と信頼、息もつかせぬヒロイック・ファンタジー小説」引用・紀伊国屋書店内容紹介より※おそらく自費出版
いかがでしたでしょうか。
結構な作品数がありますよね、私はびっくりしました。
おそらく、ゲームなどを含めるとさらに作品数は膨らむのでは?と考えています。
本格ファンタジーその密林の真相にて、コンプティーク元編集長のインタビュー記事を引用させていただきましたが、文化に触れた子供が大人になり、波及させる側に回るから、というのがその理由です。
色々な媒体で発表される作品達、大事に楽しみたいなぁと思っています。
お読みいただき、ありがとうございました!
インタビュー・ヒロイックファンタジー作品の魅力! いちこ みやぎ @katsuji-ichiko
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