第4話 方向音痴が征く

ダグとザリが言う

「「じゃあ言ってきます!」」

見送りには小さな村だけあって村中の大人たちが集まっていた

「今のお前たちならどんな事があってもそうそう大丈夫だと思うが本当に歩いていくのか?」

二人の師匠のノユノが言う

「俺たちより遅い馬車に乗ってもなあ」

ダグはザリにそう言うとザリも

「旅なんだから最初くらい自分たちの足で行かないと」

とザリも言う

「そうは言っても、、、」

ダグとザリは長くなると感じたのかそれぞれの両親のところへ行き軽く抱きつき行ってきますと言うと二人でうなずき手を振りながら走って出ていってしまった

「あっ、、、おい!」

ノユノが呼び止める声も虚しく風に攫われていった


二人は勘違いしている村の人は二人の旅が困難だと思い心配しているのではない共通認識として何があっても大丈夫ではあるだろうと思ってはいる

とんでもない身体能力の二人の背中はもう見えなくなり、しかしその背中があった方向に向かって村人はため息をつき何度も何度も二人に諭した言葉を言う

「「「「そっちは目的地と反対方向なんだって!」」」」

村人と彼らの両親、師匠夫婦みんなの声がこだまする

だが二人には聞こえていない、いやたとえ聞こえてたとしても意味はなかっただろう

どうせ二人には伝わらないのだから

「「まずは隣町で冒険者登録するか」」

二人はすごい速さで走っている恐らくその速さならとっくに隣町についているだろう距離を走っているにも関わらず景色は一向に街の影を移さない

しかし二人は気にしてないようだ

ザ「そろそろかな?」

ダ「そんなこと気にすんなそれより今日の飯のこと話そうぜ」

ザ「そうだな!適当に動物狩って焼き肉するか!」

ダ「いいなそれで行こう」

ワイワイガヤガヤハイテンションで進んでいく本来の目的地とはかけ離れた


まだ見ぬ土地へ


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方向音痴が征く! @ahaahaaha

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