有限を生きる者だけが辿り着ける景色

 弟は決して死を恐れていたわけじゃなくて、離れてゆく者たちが疑問だっただけのように思えました。色彩の表現が美しく、彼らの見た世界の瞬間が寒色の景色でさえ、彼らを暖かく迎えているようにも感じられました。
 あてのない彼らの旅が決して無駄じゃなくてよかった。そんな優しい気持ちに浸らせてもらえる作品でした。

 ありがとうございました。