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概要
暴けない幻想は、真実であるのと変わりがない。
気が付けば、赤沢楓は血塗れの石を持って死体の前にいた。セーラー服を着た少女の身体に、オモチャのアヒルの顔が付いた死体である。死体を挟んで二人の少女が、隠蔽か自首かで激しく口論している。彼女らが言うには、自分達は高校の同級生で、秘密裏に飼育して死なせてしまった人魚の死体を、ティラぬサウルスと呼ばれる怪物に食べさせる為山に来たという。そしてそれを目撃した少女を思わず殺してしまったのだと。鮮やかな黄色い空を飛び交う赤錆色の雲を仰ぎながら、記憶を失った楓は首を傾げる。「ここは現実か?」
幻想と現実の狭間でこの世界の在り様を問いかける哲学的SF小説。
幻想と現実の狭間でこの世界の在り様を問いかける哲学的SF小説。
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