形状記録一号機

@irrumi

第1話 溝

田村「おはようございます」

流留「おはようさん」

田村「椅子に座ってぼーっとして、また考え事ですか」

流留「そうだなぁ、溝ってなんだろうって考えてた」

田村「溝?なぜそんなことを、、まあ側溝とかじゃないですかね、思い浮かぶのは。」

流留「まあ今は溝といえば側溝だよなぁ、サンズイがつくから元々水を流す用水路とかそういうものに使ったんだろうなぁ」

田村「そうでしょうね、そこに驚きはないです。」

流留「じゃあ誰が溝を思いついたんだろうなぁ」

田村「そんなこと考えて何になるんですか」

流留「まあいいじゃないか、ちょっと付き合えよ」

田村「はぁ、、それで何かわかったんですか」

流留「溝口はなんで溝なんだ?川でも流れてるのか?もしかして川も溝なのか?」

田村「えーと、調べたらそうみたいですね、多摩丘陵からの小川が現れる場所って某ペディアには書いてあります」

流留「なるほど、あそこらへんの川なんだっけ?」

田村「ああ、多摩川じゃないですかね」

流留「ああ、そうだ、タマちゃん出たな。」

田村「懐かしいですね、アザラシのタマちゃん。もう流石にいないかもしれないですね。」

流留「アゴヒゲアザラシ、寿命は25-30年くらいあるらしいな」

田村「じゃあまだ生きてるかもですね、最後にまた戻ってくるかも」

流留「まあサケじゃないから戻ってくんのかわかんないけどなぁ、水温上がってるからもっと北に行ってるかもしれないなぁ」

田村「温暖化で北に戻ったかもしれないですね」

流留「ところで溝掘ったのは玉川上水だったよなぁ、多摩川と玉川なにが違うんだ?」

田村「あれは玉川兄弟じゃなかったでしたっけ?」

流留「ああ、そうか。でもニコタマは二子玉川だろ?」

田村「そういえばそっちは玉川ですね、多摩川なのに」

流留「縮退してんなぁ」

田村「縮退とか非自明な言葉使わないでください」

流留「非自明もかなり非自明だけどなぁ」

田村「もうトートロジーでわけわかんなくなってますよ」

流留「えーと、多摩川はもともと玉川って呼ばれてたらしいな。玉川兄弟は玉川上水作ったから玉川の姓を名乗ることを許されたのか。」

田村「そっちが先だったんですね」

流留「まぁわざわざ下民の名前を川につけないよなぁ、よく考えればわかったな」

田村「そうですね、これは失礼しました」

流留「いいってことよ」

田村「某ペディアで調べただけなのに、なんでそんな上から目線なんですか」

流留「いや、推論については自前だからいいだろ」

田村「わかってたなら最初につっこんでください」

流留「まあ今わかった」

田村「つかみどころがないなぁ、、」

流留「溝に水流したら用水路とか川だろ、溝になんか別のもの流せねぇかな」

田村「なんでそんなことを、、」

流留「液体じゃないとなぁ」

田村「室温で液体ってことは、水、油、水銀くらいですかね」

流留「猫も液体らしいな」

田村「イグノーベル賞のやつですね、あれは笑えました」

流留「観察時間によって液体と固体は変わるとか」

田村「マントルとかもそうでしたっけ」

流留「ピッチドロップとかもあったな」

田村「さすがにそろそろ脱線しすぎじゃないですか?」

流留「俺たちの前に線路はないのさ、通ったところが溝になる」

田村「大したこと言ってないのに、なんかかっこつけてて癪だなぁ、、」

流留「ふふん」

田村「そんなに蛇行してると河川からはぐれて、そのうち湖になっちゃいますよ」

流留「メインストリームはださいね」

田村「またそういう中学生みたいな、だから彼女できないんですよ」

流留「うるせぇ、お前との間にマリアナ海溝ができたぞ」

田村「もともとありましたよ、mind the gapです」

流留「ドーバー海峡にぶちこむぞ?」

田村「そこまでいったらモーセ頼みですね、それでまだ続くんですか?」

流留「溝とマントルといえば地溝帯とかあったなぁ、アイスランドそうだっけ」

田村「大地の溝ですね」

流留「アフリカもなんか割れてたよなぁ、プレートが新しくできるんだっけか」

田村「そうでした、なんかふとドラクエ3を思い出しました」

流留「オルテガー!」

田村「アレフガルドはないですよ」

流留「ないか、ロマンなんだがなぁ」

田村「そろそろ仕事してください(ドスッ」

流留「うお、、、鳩尾に入った、、、」

田村「あれ、よろよろとどこ行くんすか」

流留「ちょっとトイレいってくるわ、っておわーー、だれだOAフロアのパネル開けっ放しにしたやつ、ピットインしたわ」

田村「LANケーブルでもかじって燃料補給しといてください」

流留「生憎RJ45端子はついてなくてな」

田村「RJ11はついてそうですよね、、そしてこれぞ溝オチですね」

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