除霊済みの事故物件の中心で「最高かよ!」と叫びたい

最高でした。
いま読了直後なので、正直言って語彙力がすべてなくなっています。私の語彙力帰ってきて。まともなレビューを書けるだけの語彙力よ、帰って来てくれ。

ずっとずっと気にはなっていたのです。
除霊、イケメンすぎる女性、ハイパーポジティブ年下ワンコ、チラチラと匂わされる重い過去。私の好きな物が全部ここにあるわけです。しかもあれだ。シリアスすぎない文体。これ重要。宇部さんはっきりいって馬鹿の人だから、100%のシリアスは脳が拒否する人だから。そういう点でも本当にうまい。うますぎる。

うますぎると言えば、ちょいちょい出て来る料理の描写も最高。何だ、有瀬君(パリピ系年下ワンコ)、君、そういうのも出来ちゃう系の人?もう嫁いだら?下地はもう出来てるよね?ちょっと婚姻届だけ持ってきな?

男女バディ、マジで最高ですよ。お互いのタイプがまるっきり逆でね。それはそれはもう陰と陽でね。そんでもう『陰』の弐千佳さんはそれはそれはクールでドライなカッコいい女性なんですけども、その『陰』っぷりが凄くてね。一切の光を通さない『黒』みたいななね?そんな感じなんですけど、でも読んでいくとですよ、案外そうでもないんですよね。ちゃんと有瀬君のどぎついアロハを、じゃなかった『陽』の気を受け止められるというかね。そういうところある。この二人はお互いに、お互いの要素に負けないんですよね。どっちも否定しないんですよ。そこが良さなんだよねって尊重する度量があるんですよ。

私なら無理よ。「毎回毎回目に優しくない騒がしいシャツ着やがって、このパリピがよ」ってネチネチグチグチするところですよ。でも弐千佳さんはその辺凄いから。ちゃんと受け止めるから。騒がしいアロハを、じゃなかった、有瀬君の『陽』をね、ちゃんと受け止めるから。

もうね、全体的に何を書いてるか支離滅裂な感じになってきましたけど、私のレビューなんてね、もう『枯れ木も山の賑わい』ってやつだから。こんなのね、あってもなくても同じというかね。私はもうただただ読了後の「ちょ、マジ聞いて聞いて、すげぇの読んだんだってマジでちょっと聞いて?」っていうアレだから。いまさら私ごときが何を書いても書かなくてもこの作品の凄さは揺るがないから。

というわけで凄いの読んだぜ、っていう報告でした。

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