次の犠牲者

わたくし

最初はちょっとした好奇心でした

 道で地図を拾った。

 地図には近所の山への道が書いてあった。

 道の終点には「財宝」と印があった。

 どーせヒマだし、辿ってみるか!


 地図に記入してある項目を見ると、この地図が少し古い物だと解った。

 フランチャイズ名が変わったコンビニ、マンションに建て替わったデパートなどで。

 余計なお世話だけど、新しい情報で書き換えておこう。


 山に入ると雑草が茂っていて道が判別不能になった。

 木に彫ってある目印と地図を頼りに歩を進める。


 ズボッ!

 穴に落ちた!


 地図に夢中で足元を良く見てなかった!

 深くて自力脱出が不可能だ!

 地図は未完成だったのだ!


 不思議な事に、持っていた地図が手を離れ穴の外へ飛んで行った。

 まるで次の生贄を探すみたいに……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の犠牲者 わたくし @watakushi-bun

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説