とある夜の病
ガエイ
とある日
これは私の身に起きた実話を、妻が記録に残したものです。
2022年3月25日22時ごろ
その日はプロの幻想水滸伝2の配信を見ていました。
配信を見ていたら肩がこったので肩や首を動かしてストレッチをしていたら、座っているのに急激な立ちくらみが発生しました。
本能的に「あ、これはやばい」と思ったので、即座に隣の部屋にいた妻を呼びました。
しかし、座椅子から床に転げ落ちるように倒れ、視界は斜め45度に傾いていました。
全身が真っ赤になり、異常な発汗、そして強烈なめまいと吐き気に襲われました。
少し様子を見るも改善せず、やむを得ず119番に連絡して救急車を待ちました。
23時00分頃
救急隊の方々が到着し、担架にのせられて救急車へ搬送されました。
とても丁寧に対応していただきましたが、信号無視してすごい速度で走っているため、物凄く揺れ、すごい勢いで嘔吐を繰り返しました。
また、コロナ全盛期だったこともあり、嘔吐を繰り返しているのに「マスクをしてください!」と何度も言われて辛かったです。
23時30分頃
近くの総合病院へ到着。
すぐに心電図、採血、CTなどの検査が始まり、たくさん移動して、たくさん嘔吐しました。
翌26日0時30分ごろ
検査が終わると、めまいを抑える点滴をしながらひたすらベッドに寝て待つことに。
ここからずっと妻が隣にいて、水分補給等の対応をしてくれました。
1時ごろ
尿意が我慢できず、妻に手伝ってもらって尿瓶で用を足すことに。
人としての尊厳が1つ減りました。
3時30分ごろ
点滴を始めて3時間、めまいは改善されませんでした。
もし入院するのであれば、脳梗塞かどうかを確認する必要があるため、MRIなどで更に詳しい検査が必要とのことでした。
しかし、医師の診断では恐らく耳鼻科系のめまいで、入院が必要なものではない可能性が高いと判断されました。
入院しても自宅療養と行えることは同じとのことだったため、帰宅することとしました。
4時00分ごろ
実家の母に車で迎えに来てもらった。
普段なら気にならないアクセルやブレーキ、カーブの振動で嘔吐を繰り返し、自宅の駐車場から玄関までの数メートルの距離や少しの段差ですら母と妻に肩を借りなければ動けませんでした。
5時00分ごろ
トイレに行くだけでも大人二人の手を借りるだけでなく、めまいと吐き気が酷いため、母が実家から祖母の介護用のオムツを持ってきてくれました。
この歳でオムツを履くことになるとは思わず、また1つ尊厳を失いました。
同日午前
起きているのか眠っているのかわからない状態のまま1日を過ごしていました。
首は全く動かせず、目も開けられないまま、、常に妻の介護を受けて生活していました。
また、一人でも音声入力で色々な音楽が流せるアレクサの存在は非常に大きかったです。
妻の介助の元、アクエリアスをストローで飲んでいたら多少楽になりましたが、一方で尿意も多くなり、その都度妻にオムツを交換してもらうという介護生活が始まりました。
同日午後
市内の耳鼻科を受診。
嘔吐こそしませんでしたが、目を開けられず、車椅子で診察室へ。
やはり耳鼻科系のめまいであるとのことだったため、点滴をして、おまけにお尻に注射を打たれ、薬を受領して帰宅。
食事はすべてゼリー系のものを食べていました。
夜には妻の支えがあれば少し歩けるようになり、改善が見られました。
翌27日
これまで食事はゼリー系のものが多かったものが、昼にはうどんを食べられるまで回復してきました。
このあたりから少しずつ日常生活が行えるようになってきましたが、基本的には寝たきりのことが多かったです。
結果から言うと、病名は『メニエール病』という耳鼻科系の病気で、
『疲労』『睡眠不足』などの『生活習慣の乱れ』や『ストレス』などによって『30代以降』から発症しやすくなる病気でした。
その後も一度大きなめまいで倒れたり、長期間に渡り生活に支障が出ない程度でめまいが続いたり、調子が良くなった今でも酔いやすく、頭を下に下げると気持ち悪くなるなど、後遺症が残っています。
もしこれが一人の時に起こったらゾッとする内容でした。
とある夜の病 ガエイ @GAEI
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