隙間物語,2「超高級肉、黒毛和牛」
※この話は、本編第二章 二話「奇襲」
→https://kakuyomu.jp/works/16817330661590742217/episodes/16817330661769871667
(読みたい方がいれば、長押し→開くを押してくだされば読めるはず…です。)
に出てきた黒毛和牛をどう頂いたのか、
という物語です。
__________________
祢遠「…じゃ、すき焼きだね」
澪菜「ッすき焼きッ…!やった!」
祢遠は、『すき焼き』『牛肉の甘辛炒め』『牛肉と玉ねぎのオイスターソース』のルーレットを作り、
ルーレットで決まったメニューが、
『すき焼き』だった。
オーヴォン黒『おぉ、すき焼きか!確かにこの肉なら上物の味を味わえそうだ』
オーヴォン紅『すき焼きか〜…人間の食べるものって食べたことないけど、主が作るなら美味しいだろうし!僕も食べるよ』
祢遠「…ハハ、あまり期待しないでね」
と、余裕満々の笑みをしながら言う。
説得力というか、「期待しといてね」って見える。
澪菜「すき焼きの材料ってあるの?」
祢遠「あると思うよ、奇跡的に」
本当にあった。
祢遠は、手際よく『すき焼き』を作っていく。
美味しそうな匂いが部屋に充満し、
人間一人と狼二匹の腹の虫が鳴り響く。
祢遠「…そんなにお腹すいてるのかい?」
澪菜「…空いたよ…だってカラスに襲われて散々走らされたんだし…」
オーヴォン黒『お前は遅すぎる、流石に走れと叫んだ時は早歩きなみの遅さで驚いたぞ』
澪菜「そんなに遅くない!結構走ったよ!?ほら、もう両足パンパン!」
祢遠「あの程度の距離を走ったくらいで、足がそんなになるなんて、体力ないね〜」
澪菜「…神とか動物に言われても…」
そんななんでも無い話をしていると、不意に
火が止められる音が鳴った。
澪菜「ッ!」
祢遠「はい出来たよ〜、結構できた方だと思うな♪」
澪菜と狼2匹は、出された料理に釘付けで祢遠の話なんてまるで聞こえていない。
祢遠と澪菜は向かいに置いた座椅子に腰掛けて、
一番最初に口に入れるモノは……
澪菜「ッ肉!いただきます!!」
全員、最初の1口は黒毛和牛に捧げられた。
澪菜「ッうん!美味しい!」
オーヴォン黒『ああ、本当に上質な肉だ…!』
オーヴォン紅『うん!ホントに凄く美味しいよ主』
祢遠「ふふ、そうだろう?僕はこう見えて結構かなりの料理を挑戦してきたからね」
得意げに語る祢遠だが、皆料理が美味しすぎて
これまた聞いていなかった。
祢遠「……ちょっと反応してくれても…良くない?」
_______少し一人肩を落として、目の前のすき焼きを貪った___
【短編?】隙間物語ッ! お餅(仮名) @katuobusimaguro
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