【短編?】隙間物語ッ!
お餅(仮名)
隙間物語,1【リア充観察】
袮遠「…さっきから何を見ているんだい?」
澪菜「リア充が制服姿で2人並んでカフェに入っていく図を観察してる」
袮遠「…?」
息継ぎなしで早口で言い切った澪菜。
澪菜の座っている二人掛けソファに座って
袮遠も窓を見る。
袮遠「…?どこにも2人組のリア充なんて居ないけど」
澪菜「ちょっと待ってあと2分くらいで来るはず、いつもさっきの2人組が去った後に一緒に帰ってるんだよね」
袮遠はドン引きの目で澪菜を見つめる。後ろからの視線に気づいた澪菜は振り向く。
澪菜「?なに?」
袮遠「いや…そんなに傷心していたんだなって思ってね…まさか他人の恋人が通り過ぎる時間と順番まで記憶してしまうほどとは……人間は脆い生き物だね…」
可哀想なモノを見るような目で見られ、それプラス
澪菜の頭を撫でようとしてきた。
澪菜「ッ!?え、なに?…ッあ!ほら、来た!…あれ?昨日一緒にいた男の子は?」
袮遠「…別れたんじゃないの?…それか、友達だったか…」
澪菜「ッありえない!私のリア充認定センサーが間違っていたとでも言うのか!?」
袮遠「所詮君にそんな力は無いって事だよ」
澪菜「…」(´._.`)シュン
袮遠「それこそ君は気になる異性は居ないのかい?」
澪菜「ナイナイ、いない。私の住む世界にピンク色の世界はないんだよ」
袮遠「考えがおかしいよ、リア充が羨ましいかい?」
澪菜「…私は友達以上恋人未満の関係が
1番好きだから!」
袮遠「…ねえ、君が考えてるリア充ってなに?」
澪菜「え?そりゃあアレだよ、恋人同士でイチャイチャ幸せに日々を生きている人たち」
袮遠「やっぱり、リア充ってね
【現実(リアル)の生活が充実してる】人を指す言葉なんだよ?」
澪菜「???つまり…?」
袮遠「『澪菜は非リアでしょ?なるだけ早く彼氏作りなよ〜』って友人に言われたことを気にする必要はないってこと♪」
澪菜は目を思いっきり見開いて、袮遠がリビングから去っていくのを眺める……わけなく。
澪菜「ッ〜!!ちょ!なに!?まさか私の記憶見た!?プライバシーを守ろうって約束は!?破ったの!?え、見たのそれだけ!?他には何も見てないよね!?」
袮遠を追いかけ回して袮遠の部屋までズカズカ入って問いただしたのでした。
____________
一方その頃、澪菜と袮遠が暮らしているマンションの下の階の住人(老夫婦)の方々は―――
お爺さん「…前までは物音あまりしなくて、暗い住人なのかと思ってたけど…」
お婆さん「ね〜、最近は美味しそうなご飯の匂いもするし、偶にだけど今みたいに足音が聞こえるようにもなって…高校生の女の子だから心配してたけど…」
お爺さん「なにか、いい事があったんだろうなあ」
お婆さん「心が温まりますねぇ」
と、澪菜は密かに生活環境を心配されていたいたのだった。
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