第135話 水は使えない、蒸発するから
ヒュゥウウウウン!!!!
俺の首を、触手が掠める。
…………火傷したわ、許せねぇ。
そう思いながら俺は、世界の中心を起動して現剣無双も発動、白夜を放つ。
ドバババババン!!!!
最大MPが、最初に比べて意味分からん程増えているので、神殺しの1撃さえ使わなければ、ほぼMP切れは起こらない。
何発でもぶちこんでやるぜぇ!!
…………そして大体150発程ぶちこんだ頃。
ウヲォオオオン!!
奴は倒れた。
……………帰るか。
そして俺は予定通り、6階層のセーフから帰宅をすることを決意する。
…………てかそんなことよりも暑すぎて喉が乾いた。
はぁ、全く。
このダンジョン内では、全ての水が強制的に蒸発する。
なので水分補給は行えない。
これが、星月で最強と名高い地獄の道の、最強である秘訣だ。
反吐が出る。
……………まぁそして俺は、水分が足りないのにも関わらず…
長い階段を上り始めたのだった。
★★★★
あれから俺は無属性魔法のロストウォーターで水分補給したのち、溜まっているであろう仕事を消化しに生徒会室に向かった。
そして生徒会室に入ると、なんとノンアポイントメントお客様が来ておられていた。
…………この服でいいのかな?
そう思いながら俺は堂々と生徒会室の扉を開けた。
ガララララ!
そして余裕の笑みを浮かべていた糸目なお客様は、俺の姿を見て思いっきり目を見開いた。
…………あまりの驚きで開眼しててワロタ。
そう心の中で呟きながら、俺はお客様の机を挟んで向かい側のソファーに座る。
「何の御用ですか?」
俺は好青年の笑みを浮かべて質問した。
すると…
「何がどうなったらその服装になるんですか?」
「ん?この服ですか?」
「はい」
「イケてるでしょう?」
「はい?」
そして俺は、このお客様から若干の怒気を感じ、流れるように謝る。
「フフ、冗談です」
「ええ、ですよね。じゃあ冗談みたいな格好してる奴じゃ無くて、生徒会の代理をされている、あり得ない程仕事が早い優秀な人を呼んで来て下さい」
「ちょっと、そんな褒めないで下さいよ~」
「お前のことは褒めて無いです。とっとと代理を呼んで下さい。私は一応刃崩れの副会長何ですけどね、したっぱに対応されるなんて許せません」
「…………連絡はして来た?」
「ん?はい、当たり前じゃないですか」
「…………本当に?」
「ええこのダンジョンウォッチの画面を…………あ」
「え?」
「………………送信………されてませんでした」
「だよね~」
俺の完璧~、なスケジュールがミスってる訳ないもん。
「あっあのすみません!!いきなり来て!!代理の人のお時間無いですよね?このまま帰ります。今度は連絡して来るので………失礼しました」
「ちょっと待てぇい!!何失礼したまま帰ろうとしてんだ?」
「…………え?」
「代理は俺だよ!俺!したっぱに見えて悪かったなぁ!!」
「…………………え?このアロハマンが?…………………すみませんでしたぁ!!!!」
そして俺は、そこから10分ぐらい、謝られ続けるのだった。
俺の無属性魔法がおかしい~完全クリアしたゲームに転生したのはいいが、こんな魔法知らない ラランララ @ntore
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。俺の無属性魔法がおかしい~完全クリアしたゲームに転生したのはいいが、こんな魔法知らないの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます