昨今のWEB小説って展開の早さが評価に繋がるのかなって色々読んでて思うんです。
そんな中、この小説はお決まりの主人公が能力を授かるまで、一話一話の文量多めで100話以上かけて描写してるんです。
そのおかげでジェイクくんが転生者ではなくあくまで辺境の村に生まれた1人の子どもとして自認する様が自然に描写されており、転生者である自覚を持ちながら1人の村民の子どもとしての発言をする描写がとても自然に受け入れられる構成になっています。
それでいてラノベに求められるお約束や軽快かつ読み応えのある文章が成り立っていて、稀有な作品だなと思いました。
好みはあれどラノベとしてとてもよくできている、設定から表現まで丁寧に構成されている上質な作品だなと感じました。
ダブル主人公に食指が伸びない方もいるかもしれませんが、WEB小説のお約束を踏襲しつつ上質な設定構成文章を兼ね備える本作品は、ラノベ好きな方にこそおすすめしたい逸品と感じます。
気になったら先入観を捨てて100話くらいまで是非読んでみてください。
作者様、このような楽しいお話を提供いただきありがとうございます。
とあるゲームの世界に転生した勇者が主人公…というわけではなく、その三軒隣んちの“俺”氏が主人公の本作です。
ただその俺氏も転生者で、ゲーム原作の世界であるということは知らないまでも、魔法やスキルありのファンタジー世界に転生したことや貧しく生きていくのも厳しい農村に生まれたことはいち早く理解していました。
その為、序盤は誰でも使える生活魔法を駆使しつつ、原作知らずの柔軟な発想で魔法の新たな扱い方を開発したり、自分の生まれた村を何とか豊かにできないかと奮闘していくことになります。
そんな主人公の考えは生まれ故郷の農村でのんびり農家として生活していくことだったんですが、気付けば原作ゲームのシナリオを大きく書き換えたあげく、故郷の村民もそんな彼の所業に巻き込まれどんどん国も無視できない蛮族の村へと変貌していくことになる――そんな“何でこうなった”を楽しめる作品となっています。
主人公を筆頭に個性的なキャラクターたちが織り成す奇想天外な様を描いた本作の魅力にどっぷり浸かっていってはいかがでしょうか?
とりあえず主人公がやべーから、でも面白いので是非読んで下さいな(^o^)丿
近年流行の「転生」や「異世界」といったテーマを扱いつつも、本作は王道とは一線を画したユニークな視点が魅力の作品です。
平凡さこそが最高の個性:
最終的に作品が描き出すのは、「世界を救う力」よりも「日常を愛し、守る力」の尊さです。勇者が世界を救っている間、俺は隣人として、一人の市民として、その日常を守り、維持しています。その姿は、私たち自身の生活の中での役割や価値を再認識させてくれます。
「転生勇者の三軒隣んちの俺」は、最強主人公の物語に少し疲れた人、あるいは、日常系ファンタジーというジャンルが好きだけど、ちょっと変わった切り口の作品を読みたい人に強くお勧めします。