第6句 夏花火 想いに震え 火玉落つ
「折角だから・・・」
君が花火のセットを籠に入れた。
アイスを食べながら。
私達は近所の公園に向かった。
「わぁー・・・」
線香花火のパチパチが嬉しくて。
私はタメ息のような歓声を上げていた。
青白い光に照らされる君の顔が間近に見えて。
凄く、幸せに感じたから。
何本目だっただろうか。
なるべく長く、パチパチを続けたくて。
慎重に花火を持つ私に。
君がオズオズと。
それこそ、真剣な表情で。
「好きです・・・」
その声に。
私の指が震え。
火玉が。
ジュっと。
暗闇に落ちていったのです。
「わたしも・・すき・・・」
声が掠れてしまった。
でも。
君は。
私の大好きな白い歯をこぼして。
微笑んでくれたのです。
了
十七文字のラブストーリー 進藤 進 @0035toto
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
官能小説の序章①/進藤 進
★9 エッセイ・ノンフィクション 完結済 7話
風邪をひいた(エッセイ集)/進藤 進
★79 エッセイ・ノンフィクション 連載中 28話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます